JOURNAL 

    シネマエンドレス「キラー・ナマケモノ」

    殺しはナマケない! 怖カワモンスターが日本上陸!

    • #その他

    2024/04/09

    あらすじ

     中央アメリカ、パナマの密林で捕獲され、密輸業者によりアメリカに連れてこられたナマケモノ。一方、アメリカの女子寮では寮の会長を決める選挙戦の真っ只中。エミリーは女王気取りの現会長を引きずり下ろすべく、怪しいペット業者から盗んできたナマケモノをアルファと名付けて人気取りのマスコットとして使い、有力候補として頭角を現す。しかし、密猟されてきたことを知った野生のナマケモノが、一人また一人と美女たちを血祭りにあげ、寮は“殺戮の館”と化していく。
     アニマル・パニック・ホラー界はサメを筆頭にクマ、ワニ、ヘビ、クモ、カブトガニとまさに群雄割拠を迎えている。そのアニマル・ホラー界に下克上を起こすべく、惨劇のステージに上がったのは、生涯のほとんどを木の枝につかまって過ごすのんびりした生態で愛される【ナマケモノ】。新時代アニマル・パニック・ホラーがその常識を打ち破る!

    筆者の推しどころ

     脚本家の「もっともバカバカしいホラーを作ろう」という思いから生まれた本作。しかし、バカバカしいからといっても、つまらないというわけではない。SNSに縛られる若者への警鐘、野生動物の密猟など脳天気なホラーコメディーに社会的視点もブチ込んでくる。そんなのはむしろどうでもよくて(よくない)、なによりも高IQ殺人ナマケモノのアルファのモフモフな可愛い恐怖を楽しんでもらいたい。また、アルファが一匹で車を運転するシーンは必見。なんでちゃんとシートベルトしてるんだよ!
     なお、アルファはCG全盛の今にあって、まさかのリアル人形である。しかも腕、脚、腹、背中や顔部位のラジコンなど最大7人のプロ人形遣いを擁し、ありえないスピードで生き生きと動くのである。ナマケモノより怠けて生きて後悔した人生を過ごす筆者のような人間にお勧めしたいバカバカしくも怖くて笑えるポップなホラー!

    監督・脚本:マシュー・グッドヒュー
    配給:アルバトロス・フィルム
    4月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

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