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上野カーズ、先進安全自動車の整備に特化した工場を新設
リーディングカンパニーとして車体整備業界を牽引
2022/05/09
上野カーズ(早見豊社長、岐阜県揖斐郡)は、「ASV(先進安全自動車)の高付加価値整備技術による地域の課題解決プロジェクト」の事業計画名でものづくり補助金の採択を受け、非接触式4輪アライメントテスターと各種エイミング作業ツールを導入。このほど、先進安全自動車の整備に特化した工場を新設した。
工場は、裏手の車両置き場の一角に新設。トレードマークの色鮮やかな工場外壁の塗装のほか、木目調の内装、床面のタイル貼り、水平土間などは早見社長自らが手掛け、細部にまでこだわった。
非接触式4輪アライメントテスターは、国内初導入となった安全自動車製を採用。測定エリアに車両を乗り入れるだけですばやく測定し、ディスプレーに数値が表示される。作業を担当する霜出英志フロントマネージャーは、「ホイールを傷付ける心配がない上、リフトアップ、さらには車体をジャッキアップすることもでき、その場ですばやく調整作業ができる」点をメリットに挙げる。
導入後は、骨格修正した車両への測定ならびに調整で活用。また、エイミング作業前の測定については、カーメーカーの修理書に則り、必要に応じて対応している。
一方のエイミング作業には、オーテル社製のスキャンツールとターゲットセットを導入した。その中には、ディーラーでもまだ普及があまり進んでいないマツダ車のブラインドスポットモニター調整に使用する、ドップラーシミュレーターも備える。
現在は、自社に入庫した車両のみを月間10台ほどを作業し、そのほとんどがミリ波レーダーと全方位モニターの調整だという。「車体に取り付けられ、取り付け角度や位置にも影響されるミリ波レーダーと全方位モニターは、車体修理の専門家であるボデーショップが責任を持って調整すべきだと考えている」(霜出マネージャー)。さらに習熟度を上げ、万全の体制を整えていく。
工場外観
また、同社がホイールアライメント及びエイミング作業に求めたのは、エビデンスの提示。「目に見えないものを視覚化し、カーオーナーの不安を取り除くことこそが本当のサービス」(早見社長)と、これからの車体整備にエビデンスが欠かせないことを強調した。
さらに早見社長は、「これからのボデーショップは、将来の予測を基に、戦略的に経営していかなければならない」と説く。事実、新設した専門工場は特定整備認証制度が施行される1年前から計画し、準備を進めてきた。
これまでもテュフ ラインランドジャパンのプラチナ認証の取得をはじめ、最新設備や水性塗料の導入、コンプライアンス対応など、常に車体整備業界のリーディングカンパニーとして先頭を走ってきた同社。引き続き、将来を見据え、戦略を立てた上で先進的な取り組みを進め、業界を牽引していく。
非接触式4輪アライメントテスター
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