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    スバル・クロストレック/インプレッサが「ファイブスター大賞」を獲得--国交省・NASVA、2023年度自動車アセスメント(JNCAP)表彰式を開催

    スバル・クロストレックとそのオフセット前面衝突試験車両を展示

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    2024/07/31

     国土交通省および自動車事故対策機構(NASVA)は2024年5月28日、2023年度の自動車アセスメント(JNCAP。安全性能評価)表彰式を、アキバスクエア(東京都千代田区)で開催した。

    スバル・クロストレック(左)とそのオフセット前面衝突試験車両(右)

     2023年度のJNCAPでは、予防安全性能評価の「ペダル踏み間違い時加速抑制」に、歩行者との事故に対応した評価を新たに導入。衝突安全性能を100点満点、予防安全性能を89点満点とし、さらに事故自動緊急通報装置+乗員傷害予測情報送信機能の有無を8点満点とする、総計197点満点で評価した。

     総合評価「★」5つの「ファイブスター賞」は、個別の評価項目全てにおいてレベル4以上を満たしており、衝突安全性能で84.63点以上、予防安全性能で72.00点以上を獲得、それぞれ最高評価のAランク(ただし被害軽減ブレーキ[対自転車]は装備していればよい(2023年度まで))に達したうえ、事故自動緊急通報装置を搭載している車種に授与。そのうち最高得点を獲得した車種に「ファイブスター大賞」を授与する制度となっている。

    2023年度のJNCAP評価項目

     2022年度は乗用車12車種、軽自動車4車種が評価された結果、10車種が「ファイブスター賞」を受賞。最高得点のスバル・クロストレック/インプレッサが「ファイブスター大賞」を受賞した。なお、特筆すべき安全装置を初めて装備したなどの車種に与えられる「特別賞」は該当なしとなった。

    スバル・クロストレック/インプレッサ:193.53点(衝突97.03、予防88.50、通報装置8)
    トヨタ・クラウンクロスオーバー/同スポーツ:188.39点(衝突91.39、予防89.00、通報装置8)
    マツダCX-60:186.77点(衝突90.57、予防88.21、通報装置8)
    ホンダZR-V:185.41点(衝突88.71、予防88.70、通報装置8)
    レクサスRX:184.52点(衝突87.70、予防88.82、通報装置8)
    日産セレナ::184.34点(衝突87.40、予防88.93、通報装置8)
    レクサスNX:183.28点(衝突86.28、予防89.00、通報装置8)
    ホンダN-BOX:181.20点(衝突87.62、予防85.58、通報装置8)
    トヨタ・プリウス:180.60点(衝突86.48、予防86.12、通報装置8)
    日産エクストレイル:180.34点(衝突86.57、予防85.77、通報装置8)
    (以上、ファイブスター賞)
    レクサスLBX:182.82点(衝突97.03、予防88.50、通報装置8)
    トヨタ・アルファード/ヴェルファイア:181.78点(衝突84.93、予防88.84、通報装置8)
    スズキ・スイフト:177.80点(衝突81.10、予防88.70、通報装置8)
    スズキ・スペーシア:169.75点(衝突75.93、予防85.82、通報装置8)
    マツダ・フレアワゴン:161.75点(衝突75.93、予防85.82、通報装置0)
    ダイハツ・タント/スバル・シフォン:159.63点(衝突80.37、予防79.26、通報装置0)

    2023年度のJNCAP配点方法・ランク付け基準

     表彰式では、クロストレック/インプレッサの開発を担当したSUBARU商品事業本部の黒只木克郎PGM(プロジェクトゼネラルマネージャー)による、ファイブスター大賞受賞者プレゼンテーションを実施。

     ボディにおいては「先代XVに対しバンパービームを拡大しサブフレームを追加したことで、ロードパスを増やしコンパティビリティ(相手車両への加害性の低さ)をアップ。高張力鋼板適用部位の拡大や歩行者保護エアバッグの標準装備により様々な衝突形態に対応した」ことを説明している。

    スバル・クロストレック/インプレッサのボディ構造

     また、NASVAの盛田慎吾自動車アセスメント部長が、JNCAPの概要を紹介。2024年度より、オフセット前面衝突試験にMPDB(ムービングバリア)を用いて、相手車両の保護性能も評価するとともに、歩行者頭部保護性能試験のインパクターに、従来の「Flex-PLI」に対し上半身の質量を持たせた「aPLI」を使用。また、衝突被害軽減ブレーキ試験に、交差点での対向車右直事故および右左折時横断歩行者事故のシナリオを追加することを告知した。

     そして今回は、ファイブスター対象を受賞したスバル・クロストレックと、そのオフセット前面衝突試験車両を展示。

     64km/h・オーバーラップ率40%でアルミハニカムに衝突しながら、前後席ダミーの擦過傷はほぼ見られず。衝突を受けたフロントセクション運転席側はきれいに潰れており、キャビンはルーフのセンターピラー付近と後席付近に小さな凹みが発生し、各ドアが若干ずれる程度と、極めて高い乗員保護性能を備えているのがうかがえた。

     その一方、車体修理の観点からは、衝突エネルギーがボディ全体に波及しやすく、目視困難な範囲で変形している可能性があるため、修理見積り時には車体各部の正確な寸法測定とカーメーカー修理所記載寸法の確認が、他車種以上に必要不可欠と感じられた。


    (文・写真=遠藤正賢/図=NASVA、SUBARU)

    2024年度JNCAPより導入・変更される試験内容

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