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ホンダZR-V(RZ3・4・5・6)車販のポイントは?【売りたい車図鑑】
ガソリン車よりも「e:HEV」、FF車よりも4WD車の装備が充実。直接のライバルはマツダCX-5やトヨタ・カローラクロスなど
2025/01/19
【車販のポイント】
パワートレインは1.5直4ターボ+CVTのガソリン車と、2.0L直4NA+2モーターのハイブリッド車「e:HEV」の2種類があり、それぞれに標準グレードの「X」と上級グレードの「Z」を設定。
2024年夏からは、内外装の各所にブラックのアクセントを施した特別仕様車「ブラックスタイル」を「e:HEV」の両グレードに追加している。またこれらのいずれも、FF車と4WD車から選択可能だ。2025年1月時点におけるZR-V全体のグレード構成は以下の通り。
[グレード一覧]
《1.5L直4ターボ+CVT(ガソリン車)》
X…320万8700円/342万8700円(FF/4WD)
Z…380万8200円/402万8200円(FF/4WD)
《2.0L直4NA「e:HEV」》
e:HEV X…355万8500円/377万8500円(FF/4WD)
e:HEV Xブラックスタイル…400万700円/419万8700円(FF/4WD)
e:HEV Z…415万9100円/437万9100円(FF/4WD)
e:HEV Zブラックスタイル…430万8700円/450万6700円(FF/4WD)
外装はガソリン車、「e:HEV」とも、標準グレード「X」系と上級グレード「Z」系とで二分され、また「ブラックスタイル」でも仕様が分かれる。
外装およびタイヤ&ホイールについては「BPのポイント」、パワートレインとADAS(先進運転支援システム)については「整備のポイント」をご参照いただきたい。当記事ではそれら以外の内装や快適・機能装備の要点を紹介する。
ホンダZR-V「BPのポイント」;
(https://bsrweb.jp/news/detail.php?id=002218)
ホンダZR-V「整備のポイント」:
(https://bsrweb.jp/news/detail.php?id=002219)
ホンダZR-V X(ガソリン車)の運転席まわり。インパネガーニッシュが唯一ブラックとなる。ガソリン車のシフトは通常のレバー式
シート表皮はガソリン車の「X」がブラックのプライムスムース×ファブリックのみで、「e:HEV X」はこのファブリックメイン表皮に十字刺繍を施した「タフティングタイプ」に。
ホンダZR-V e:HEV Xのプライムスムース×ファブリック(タフティングタイプ)内装。ハイブリッド車のシフトはスイッチ式
「Z」系はガソリン車、「e:HEV」ともキルティングとパーフォレーテッド(穴あき)加工が施された本革となる。
なお、「ブラックスタイル」を除く「e:HEV X」と「e:HEV Z」では、ブラックのほかマルーン色も選択可能だ。対して「ブラックスタイル」では、ルーフライニング色が専用のブラックとなる。
また「e:HEV」全車で、ハイデッキセンターコンソール、インパネ、ドアアームレスト、ドアニーパッド、コンソールニーパッドのプライムスムース表皮にガラスパール顔料が施される。
ホンダZR-V e:HEV Zブラックスタイルのインテリア。ブラックの本革シートおよびルーフライニングが標準装備される
シートおよび空調の機能は「X」系と「Z」系とで大別され、「Z」系には運転席8ウェイ+助手席4ウェイパワーシートとドライビングポジションメモリー機能、ステアリングヒーター、プラズマクラスター付きの左右独立温度調整フルオートエアコンが標準装備される。
シートヒーターは駆動方式によっても設定が分かれ、運転席/助手席はガソリン車「X」FF車に設定がなく、「e:HEV X」FF車はメーカーオプション。「ブラックスタイル」両グレードと「Z」系のFF車、また4WD車全車では標準装備になる。
リヤ左右席のシートヒーターは、ガソリン車、「e:HEV」とも「Z」系の4WD車にのみ標準装備され、「e:HEV Z」FFにメーカーオプション、他は設定がない。
オーディオはユニットの有無とスピーカー数がグレードによって分かれる。
「ブラックスタイル」両グレードと「Z」系には「Honda CONNECTディスプレー+ETC2.0車載器〈ナビゲーション連動〉」とQi(チー)規格対応スマートフォン向けワイヤレス充電器が標準装備される一方、「ブラックスタイル」を除く「X」系ではメーカーオプション。「Honda CONNECT for Gathers+ナビ装着用スペシャルパッケージ」(=オーディオレス)が標準装備される。
スピーカー数は「ブラックスタイル」を含む「X」系が4スピーカー+4ツィーターで、同じく「Z」系は12スピーカーの「BOSEプレミアムサウンドシステム」が標準装備となる。
「BOSEプレミアムサウンドシステム」のスピーカー配置図
その他の快適装備では、予約クローズ機能付きのパワーテールゲートが全車に標準装備されるが、「Z」系はキックセンサーを備えたハンズフリーアクセス機能付きに。パーセルカバー(荷室の目隠しフタ)も装着される。
室内用LEDランプの数も「X」系と「Z」系とで大きく異なる。
「X」系はフロントマップランプ、リヤ左右席静電タッチ式ルームランプ、ラゲッジルームランプ、ルーフおよびセンターコンソールアンダートレーのアンビエントランプが標準装備。
「Z」系にはさらに、ドアライニングアンビエントランプ、リヤ用スポットランプ、テールゲートランプも追加される。
そのほか、フレームレスの自動防眩ルームミラー、運転席シートバックポケット、ステンレス製スポーツペダルも、「Z」系にのみ標準装備されている。
オススメグレードは内外装の好みとコネクテッドナビの要否によって分かれる。SUVらしいタフさを求めるならツヤ消しブラックの多い「X」系、上質感重視ならカラードの「Z」系、スポーティさを求めるならツヤありブラックの多い「ブラックスタイル」。ブラック内装が好みでなければ「ブラックスタイル」以外の「e:HEV」になるだろう。また自由にオーディオを選びたいならば「ブラックスタイル」を除く「X」系だ。
競合車種は非常に多く、国産車だけでもマツダCX-5を筆頭に、トヨタ・カローラクロス、日産エクストレイル、スバル・フォレスター、三菱エクリプスクロスといった各社の主力モデルが並ぶ。
その中でもCX-5は全体的な完成度が高く、カローラクロスはコストパフォーマンスに優れるものの、CX-5はすでにモデル末期。カローラクロスは内外装デザイン・カラーが比較的無難で、格好良さやお洒落さ、上質感といった付加価値を満たせるものにはなっていない。
ZR-Vはとりわけ快適性と走りの楽しさとのバランスに優れ、かつ上質でスタイリッシュな内外装を備えているのが大きな強み。この2点を特に強く訴求していきたい。
(文=遠藤正賢 写真=本田技研工業)
リヤ左右席静電タッチ式ルームランプの使用イメージ
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