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ホンダZR-V(RZ3・4・5・6)整備のポイントは?【売りたい車図鑑】
「ブラインドスポットインフォメーション」用リヤミリ波レーダー脱着・交換後は動的エーミングが必要
2025/01/18
【整備のポイント】
エンジンはガソリン車が、現行シビックとハードウェアを共用するL15C型1.5L直列4気筒ガソリン直噴ターボを搭載。FF車、4WD車ともレギュラーガソリン仕様で、いずれも最高出力は131kW(178ps)/6000rpm、最大トルクは240Nm(24.5kgm)/1700-4500rpm。
ステップワゴン用の110kW(150ps)/5500rpm&203Nm(20.7kgm)/1600-5000rpmよりも絶対的な性能を重視したチューニングで、シビック用のハイオク仕様134kW(183ps)/6000rpm(最大トルクはZR-Vと同一)に次ぐハイチューン仕様だ。
組み合わされるトランスミッションは全車トルクコンバーター付きCVT。全開加速時および一定以上強くブレーキペダルを踏み込んだ際に、有段ATのような変速制御を行う「ステップアップ/ダウンシフト制御」を実装している。パドルシフトは「Z」に標準装備。
ガソリン車のL15C型エンジン
ハイブリッド車「e:HEV」はLFA型2.0L直列4気筒直噴NAエンジン(107kW(145ps)/6200rpm、175Nm(17.8kgm)/3500rpm)と、改良されたH4型フロント2モーター(135kW(184ps)/5000-6000rpm、315Nm(32.1kgm)/0-2000rpm)を組み合わせる。
エンジンオイルはいずれもホンダ純正「ウルトラレオ」が最も省燃費性に優れたエンジンオイルとして推奨されている。エアコン冷媒はHFO-1234yf、容量は470+-25g。
ホンダZR-V e:HEV Z 4WD車(RZ6)のエンジンルーム
4WD車はガソリン車、「e:HEV」ともフロントエンジン(+モーター)のトルクを走行状況に応じ、プロペラシャフトを介して後輪にも伝える「リアルタイムAWD」を採用。リヤへのトルク配分をガソリン車、「e:HEV」とも高め、かつ両者を同等のトルク配分特性とすることで、低μ路や旋回時の安定性を全車で向上させた。
サスペンションは全車ともフロントがストラット式、リヤがマルチリンク式。電子制御パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能は全車に標準装備される。
トランスミッションオイルはガソリン車(CVT車)が「ウルトラHCF-2」、e:HEVが「ウルトラHEV F-Type1」、4WD車のディファレンシャルオイルがガソリン車、「e:HEV」とも「ウルトラDPSF-2」、ブレーキフルードが全車ともDOT3またはDOT4、冷却水が全車とも「ウルトラeクーラント」濃度50%、いずれも純正のものが指定されているので注意が必要。
ホンダZR-V e:HEV 4WD車のパワートレインおよびベアシャシー
ADASに関しては「ホンダセンシング」として、フロントガラス上端の単眼カメラと前後各4個のソナー、リヤバンパー左右両端内側のミリ波レーダーを全車に標準装備。以下の機能を実装する。
《全車標準装備》
・衝突軽減ブレーキ(CMBS)
・前・後方誤発進抑制機能
・近距離衝突軽減ブレーキ
・歩行者事故低減ステアリング
・路外逸脱抑制機能
・渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール(ACC)
・車線維持支援システム(LKAS)
・トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)
・先行車発進お知らせ機能
・標識認識機能
・オートハイビーム
・ブラインドスポットインフォメーション
・パーキングセンサーシステム
《「ブラックスタイル」を含む「Z」系に標準装備、「X」系に設定なし》
・アダプティブドライビングビーム
・フルLEDヘッドライトオートレベリング機構(「X」系はマニュアルレベリング)
・LEDアクティブコーナリングライト
《「Z」系および「ブラックスタイル」に標準装備、「X」系にメーカーオプション》
・後退出庫サポート
・マルチビューカメラシステム
ZR-V用「ホンダセンシング」のシステム構成および検知範囲イメージ図
なお、「ブラインドスポットインフォメーション」用のリヤミリ波レーダーは脱着・交換後、検知範囲が工場出荷直後の状態(リヤバンパーから約3m後方)に戻されるため、動的エーミングが必要。路側に設置物があり、交通量のある直線道路を一定時間走行することで、検知範囲がリヤバンパーから約25m後方まで拡大される。
(文=遠藤正賢 写真=本田技研工業、遠藤正賢)
リヤミリ波レーダーの装着部位
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