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    トヨタ・プリウス(W6#系)整備のポイントは?【売りたい車図鑑】

    補機バッテリーはいずれも欧州規格を指定。搭載位置が2.0L車と1.8L車とで異なるので要注意

    • #特集

    2024/12/26

    【整備のポイント】

    2.0L PHEV(FF)(PHEV「Z」「G」に搭載):
     M20A-FXS型2.0L直4エンジン(111kW(151ps)/6000rpm&188Nm(19.2kgm)/4400-5200rpm)
     1VM型フロントモーター(120kW(163ps)&208Nm(21.2kgm))
     リチウムイオン電池(51.0Ah)

    2.0L HEV(FF)(HEV「Z」「G」に搭載):
     M20A-FXS型2.0L直4エンジン(112kW(152ps)/6000rpm&188Nm(19.2kgm)/4400-5200rpm)
     1VM型フロントモーター(83kW(113ps)&206Nm(21.0kgm))
     リチウムイオン電池(4.08Ah)

    2.0L HEV(4WD)(HEV「Z」「G」に搭載):
     M20A-FXS型2.0L直4エンジン(112kW(152ps)/6000rpm&188Nm(19.2kgm)/4400-5200rpm)
     1VM型フロントモーター(83kW(113ps)&206Nm(21.0kgm))
     1WM型リヤモーター(30kW(41ps)&84Nm(8.6kgm))
     リチウムイオン電池(4.08Ah)

    1.8L HEV(FF)(HEV「U」「X」に搭載):
     2ZR-FXE型1.8L直4エンジン(72kW(98ps)/5200rpm&142Nm(14.5kgm)/3600rpm)
     1VM型フロントモーター(70kW(95ps)&185Nm(18.9kgm))
     リチウムイオン電池(4.08Ah)

    1.8L HEV(4WD)(HEV「U」「X」に搭載):
     2ZR-FXE型1.8L直4エンジン(72kW(98ps)/5200rpm&142Nm(14.5kgm)/3600rpm)
     1VM型フロントモーター(70kW(95ps)&185Nm(18.9kgm))
     1WM型リヤモーター(30kW(41ps)&84Nm(8.6kgm))
     リチウムイオン電池(4.08Ah)

     4WD車はプロペラシャフトがなく、1WM型リヤモーターで後輪を駆動する「E-Four」となる。

    プリウスPHEVのパワートレイン+ベアシャシ

     エンジンオイルはいずれのエンジンも「トヨタ純正モーターオイルSP 0W-16(ーAPI SP/RC, ILSAC GF-6B, SAE 0W-16)」が、最も省燃費性に優れたエンジンオイルとして推奨されている。エアコン冷媒はR-1234yf、エアコンコンプレッサーオイルはND-OIL11(POE)。

     トランスミッションオイルはM20A-FXS搭載車、2ZR-FXE搭載車、また4WD車のリヤディファレンシャルとも「トヨタ純正e-トランスアクスルフルードTE」が指定銘柄とされており、「指定銘柄以外のフルードを使用すると振動・異音の発生や故障などの原因になるおそれがある」とされているので注意が必要。

    トヨタ・プリウスZ(プラグインハイブリッド車)のエンジンルーム

     補機バッテリーはLN1のケースサイズ、20時間率容量が45Ah以上、CCAがM20A-FXS搭載車が285A以上、2ZR-FXE搭載車が286A以上の欧州規格バッテリーが指定スペック。かつ取っ手付きで、一括排気タイプのカルシウムバッテリーが要求されている。

     なお、M20A-FXS搭載車と2ZR-FXE搭載車とで搭載位置が異なり、M20A-FXS搭載車は荷室の運転席側トリム内、2ZR-FXE搭載車はエンジンルーム助手席側手前になる。そのためM20A-FXS搭載車では、脱着・交換後に排気ホースをバッテリーと車両穴部の双方、排気穴栓をバッテリーに取り付ける必要がある。

     また、M20A-FXS搭載車でジャンプスタートを行う場合は、ブースターケーブルの+側をヒューズボックス内の救援用端子、-側を運転席側エンジンマウントの金属部に接続する必要がある。

    トヨタ・プリウスZ(プラグインハイブリッド車)のラゲッジルーム右側に搭載される欧州規格の補機バッテリー

     全車ともフロントサスペンションはストラット式、リヤサスペンションはダブルウィッシュボーン式。パーキングブレーキは全車とも電子式となる。タイヤサイズは「Z」系と「G」系が195/50R19、「U」と「X」が195/60R17で、後者は「Z」系と「G」系ともレスオプション設定がある。

     ホイールはPHEVがブラック切削光輝/センターオーナメント付きの19インチアルミ、HEV「Z」「G」がダークグレーメタリック切削光輝/センターオーナメント付きの19インチアルミ。

     HEV「U」「X」はいずれも17インチのスチールで、樹脂フルキャップは「U」がダークグレーメタリック+マットブラック塗装、「X」がダークグレーメタリック塗装。なおHEV「Z」「G」に195/60R17タイヤを装着すると、後者のスチールホイール+ダークグレーメタリック塗装脂フルキャップがセット装着される。

    トヨタ・プリウスZ(プラグインハイブリッド車)の19インチアルミホイール。撮影車両は195/50R19 88Hのブリヂストン・エコピアEP510オロジックを装着

     ADASに関しては、ウィンドシールド上端中央の単眼カメラとフロントグリル内部のミリ波レーダー、前後各4個のソナーを全車標準装着。前後バンパー内側両端のサイドレーダーおよびソナーはグレードや装備内容によって有無が変わる。主な機能は以下の通り。

    《全車標準装備》
    ・プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)
    ・レーントレーシングアシスト[LTA]+レーンディパーチャーアラート[LDA]
    ・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
    ・ロードサインアシスト[RSA]
    ・ドライバー異常時対応システム
    ・プロアクティブドライビングアシスト[PDA]
    ・発進遅れ告知機能[TMN]
    ・パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)

    《グレードによって設定が異なるもの》
    <「Z」系に標準装備、「U」「X」にメーカーオプション、「G」系に設定なし>
    ・緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)
    ・フロントクロストラフィックアラート[FCTA]
    ・レーンチェンジアシスト[LCA]
    ・トヨタチームメイトアドバンストパーク(リモート機能付)
    ・パーキングサポートブレーキ(周囲制止物)

    <PHEV「Z」に標準装備、他は設定なし>
    ・アダプティブハイビームシステム[AHS]

    <PHEV「Z」に設定なし、他は標準装備>
    ・オートマチックハイビーム[AHB]

    <「Z」系にメーカーオプション、他は設定なし>
    ・ブラインドスポットモニター[BSM]
    ・安心降車アシスト[SEA]
    ・後方車両接近告知+周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)
    ・後方車両への接近警報
    ・セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)
    ・ドライブレコーダー(前後方)
    ・ITS Connect

    <全車にディーラーオプション>
    プラスサポート(急アクセル時加速抑制)

    <「U」「X」にメーカーオプション、他は標準装備>
    ・パーキングサポートブレーキ(後方接近車両+後方歩行者)

    <「Z」系に標準装備、他はメーカーオプション>
    ・パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)

    <「Z」系に設定なし、他は標準装備>
    ・バックガイドモニター


    (文=遠藤正賢 写真=トヨタ自動車、遠藤正賢)

    トヨタチームメイトアドバンストパークの作動イメージ

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