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    自工会、 2021年度乗用車市場動向調査の結果を公表

    乗用車の世帯保有率は7割強で推移、SUV人気の高まり顕著に

    • #トピックス

    2022/06/09

     日本自動車工業会(自工会)はこのほど、2021年度に実施した乗用車市場動向調査の結果を公表した。同調査は2021年10月1日~12月16日にかけて、全国の一般世帯(単身世帯含む)を対象に訪問面接などで実施した。サンプル数は4,500件。
     それによると、2021年度の乗用車の世帯保有率は77.9%前回調査から微減。この10年間は7割強で推移している。一方、複数保有率は34.5%で、10年前と比較して7%以上減少している。

    乗用車の世帯保有率と複数保有率の推移

     車型別の保有率で最も高いのは軽自動車(34%)。特に首都圏よりも地方都市で保有率が高い。
     軽自動車の保有率はこの数年3割台で推移している一方、昨今のSUV人気により今回調査ではボンネットワゴンの比率が上昇した。

     前保有車の保有期間は平均7.1年で、この10年の間に0.3年延びた。最も多かったのは新車が7~10年で32%、中古車は3~5年で27%。新車においては10年超と答えたのが3割に上り、使用年数の長期化傾向が続いている。

    乗用車の車型別保有率の推移

     乗用車保有世帯における次世代自動車への意識に関しては、ハイブリッドカー(HV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)、クリーンディーゼル車の購入意向が回答率を下げる中、EVは唯一増加し、2017年度から上昇傾向が続く。特に20歳代男性(37%、前回比+9ポイント)、60歳代男性(35%、同+8ポイント)の回答率が高かった。

     次世代自動車の購入検討順位においては、HVを最上位とする回答が51%と最も多かったものの、EVが占める割合は30%と前回調査より7ポイント増加。中でも70歳代以上女性の回答は、前回比+15ポイントの52%と大きく伸長した。

     EVを購入検討順位1位にした理由としては、「家庭用コンセントで充電できる」、「環境にやさしいイメージがある」が上位。その一方で車両価格、充電時間、航続距離といった点を懸念する声も多く寄せられ、EV普及にはこれらの課題の解決が鍵になると見られる。

    次世代自動車の購入意向(四輪自動車保有世帯)

     前回調査から追加された自動運転技術への意向については、レベル3(条件付き運転自動化)以上を求める回答が24%と最多。どの項目においても前回調査と比較して大きな増減は見られなかった。しかしレベル3以上を望む回答が半数近くあることから、高度な自動運転技術の実装に対して期待が寄せられているのが分かる。
     一方、低年収層や高齢層を中心に「自動運転は望まない」の回答率は高く、全体の2割に達している。

    自動運転技術への望み(四輪自動車保有世帯)

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