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    スバル・ソルテラ(XEAM10X、YEAM15X)の特徴は? BP・整備・車販のポイントは?【売りたい車図鑑】

    トヨタと共同開発したBEV専用モデル。新開発の「e-スバルグローバルプラットフォーム」「eAxle」「ESU」を採用

    • #特集

    2023/09/28

    【車両の特徴】
     環境問題への意識が高いアクティブなファミリー層をメインターゲットとした、BEV(バッテリー式電気自動車)専用のミッドサイズクロスオーバーSUV。2022年4月12日、姉妹車のトヨタbZ4X(ビーズィーフォーエックス)とともに発表され、同年5月12日に発売された。

    スバル・ソルテラET-HS(4WD車)。撮影車両のボディカラーは089プラチナホワイトパールマイカ/202ブラック(2トーンカラーとしての塗色コードは2VP)

     トヨタとの共同開発によって誕生した両車は、新開発のBEV専用プラットフォーム「e-スバルグローバルプラットフォーム」(トヨタの名称は「e-TNGA」)を採用し、全長4690mmの中に2850mmのホイールベースを確保。ホイールベース間の床下に71.1kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTCモード一充電走行距離487~567kmを実現した。

     また新開発の、モーター・トランスアクスル・インバーターを一体化した「eAxle(イーアクスル)」と、電力変換機能・充電機能・電力分配機構を一体化するとともにバッテリーパックから分離した「ESU(Electricity Supply Unit)」を搭載。これらによりタンデムディスタンス(前後席間距離)1000mmを実現している。

    前後席ともフロアが高くピラーも深く傾斜しているため閉塞感は強め。後席は膝回りこそ広いもののヘッドクリアランスは乏しく、フロア中央がやや盛り上がっているうえヒール段差(フロア~座面間高さ)が30cmと少

     さらに、最低地上高210mm、アプローチアングル17.7°、ランプブレークオーバーアングル18.2°、ディパーチャーアングル25.4°を確保。

     80kW(109ps)と169Nm(17.2kgm)を発する1YM型モーターを前後に搭載する4WD車(FF車は150kW(204ps)と266Nm(27.1kgm)を発する1XM型モーターを搭載)にはさらに、路面状況に応じてモードを選択するだけで四輪の駆動力や制動力などを統合制御する、スバル独自の「X-MODE」とヒルディセントコントロールに加え、悪路走行時に一定の車速(約2~10km/h)を自動で維持する「グリップコントロール」を新たに実装することで、高い悪路走破性を備えている。

     エクステリアは、フロントがシームレスな造形のヘキサゴンモチーフを中央に配置したアッパーグリルレスデザインでBEVらしさを表現しつつ、オーバーフェンダーの無塗装樹脂がヘッドランプの下側にまで回り込んだ造形でSUVらしい力強さを強調。

     リヤまわりは、バックドアの傾斜が強いクーペライクな造形で、ルーフスポイラーも中央が空き左右に分割された独創的かつ空力性能にも優れた形状となっている。

    BEVらしさとSUVらしさを盛り込みつつもBEVとしては比較的オーソドックスなエクステリア

     インテリアには、ダイヤル式のシフトセレクターのほか、スバル車としては初となる、インパネ上部に配置されステアリングホイールの上から見るタイプのトップマウントメーターを採用。またスイッチ類をドライバーの近くに集中配置することで、BEVらしい先進的かつシンプルなデザインとしている。

    インテリアもエクステリアと同様にBEVとしては比較的オーソドックス。シンプルな造形ゆえに樹脂パネルの質感の低さが目立つ

     ラゲッジルームは後席使用時に9.5インチのゴルフバッグが3~4個入る広さ。荷室高を2段階に調節できるフロアボードを下段に設定すれば、上級グレードの「ET-HS」で441L、標準グレードの「ET-SS」で452Lの荷室容量が得られる。


    【撮影車両主要諸元】
    ●グレード・型式
     ET-HS(4WD)・ZAA-YEAM15X
    ●全長×全幅×全高
     4690×1860×1650mm
    ●ホイールベース
     2850mm
    ●最低地上高
     210mm
    ●車両重量
     2030kg
    ●乗車定員
     5人
    ●最高出力(前後モーターとも)
     80kW(109ps)/4535-12500rpm
    ●最大トルク(前後モーターとも)
     169Nm(17.2kgm)/0-4535rpm
    ●WLTCモード交流電力量消費率
     148Wh/km(総合)
     133Wh/km(市街地)
     139Wh/km(郊外)
     162Wh/km(高速)
    ●WLTCモード一充電走行距離
     487km
    ●駆動用バッテリー種類・総電圧・総電力量
     リチウムイオン電池・355.2V・71.4kWh
    ●最小回転半径
     5.6m
    ●サスペンション(前/後)
     ストラット/ダブルウィッシュボーン
    ●ブレーキ(前後)
     ベンチレーテッドディスク
    ●タイヤサイズ(前後)
     235/50R20 104V
    ●車両本体価格
     682万円
    ●装着メーカーオプション
    ・プラチナホワイトパールマイカ/ブラック(8万8000円)
    ・ソーラールーフ(55万円)
    ●装着ディーラーオプション(取付工賃込み)
    ・フロアカーペット(4万6640円)
    ・ドライブレコーダー(4万1646円)
    ・充電ケーブル15m(6万2810円)


    (文・写真=遠藤正賢)

    6:4分割式の後席背もたれを倒し、前後2分割式のデッキボードを上側にセットすると、ほぼフラットな荷室が得られる。左側には「ET-HS」にのみ標準装備される「ハーマンカードンサウンドシステム」のウーファー、右側にはAC100V/1500Wアクセサリーコンセント、床下には容量31Lのサブトランクが備わる。荷室長×幅×高は98~189×101~130×76cm(筆者実測)

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