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    日産セレナ(C28系)車販のポイントは?【売りたい車図鑑】

    装備と価格のバランスが良いのは「XV」系と「ハイウェイスターV」系。走りにこだわるなら「e-POWERオーテックスポーツスペック」

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    2024/12/25

    【車販のポイント】

     グレードは安価なものから「X」「XV」「ハイウェイスターV」「LUXION」(ルキシオン)の4種類を基本とし、標準仕様の外装が「X」と「XV」、エアロ仕様の外装が「ハイウェイスターV」と「LUXION」に大別される。

     パワートレインは「X」「XV」「ハイウェイスターV」がガソリン車とハイブリッド車、FF車と4WD車から選べるものの、「LUXION」はハイブリッドのFF車「e-POWER」のみ。

     シート配置はガソリン車全車および「LUXION」を除くハイブリッドFF車が2列目ベンチシートの8人乗りで、「LUXION」とハイブリッド4WD車「e-4ORCE」は2列目がキャプテンシートの7人乗り。

     2023年12月14日にはカッパー色のアクセントなどで上質感を高めた「90周年記念車」、2024年12月18日には裏返したデニムを再現したシートカバーを装着する「ビームスエディション」を特別仕様車として設定。また、日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)扱いの架装車(持込登録が必要)として、青のアクセントでプレミアム感を演出する「オーテック」と、そのチューニングモデル「オーテックスポーツスペック」を設定する。

    日産セレナe-POWERハイウェイスターV 90周年記念車。ボディカラーはQBEプリズムホワイト(3P)

    <グレード一覧>

    《カタログモデル》
    X(FF/4WD)…271万9200円/298万5400円
    XV(FF/4WD)…298万8700円/325万4900円
    ハイウェイスターV(FF/4WD)…316万9100円/343万5300円
    e-POWER X(FF)…324万8300円
    e-POWER XV(FF)…354万8600円
    e-POWERハイウェイスターV(FF)…373万5600円
    e-POWER LUXION(FF)…484万7700円
    e-4ORCE X(4WD)…361万4600円
    e-4ORCE XV(4WD)…391万4900円
    e-4ORCEハイウェイスターV(4WD)…408万8700円

    《特別仕様車》
    e-POWERハイウェイスターV 90周年記念車(FF)…382万9100円
    ハイウェイスターVビームスエディション(FF/4WD)…344万1900円/370万8100円
    e-POWERハイウェイスターVビームスエディション(FF)…400万8400円

    《NMC扱い架装車》
    オーテック(FF/4WD)…363万3300円/383万3500円
    e-POWERオーテック(FF)…419万9800円
    e-POWERオーテックスポーツスペック(FF)…438万6800円
    e-4ORCEオーテック(4WD)…448万6900円

    日産セレナX。ボディカラーはRBRアズライトブルー(P)

     シート表皮の素材はグレードごとに異なる。「X」「XV」系は織物/トリコット生地で、ブラックのほかグレージュからも選択可能。「ハイウェイスターV」はブラックのジャカード織物/トリコット(撥水加工)&合皮コンビ、「e-POWER LUXION」はブラックの合皮。なお「XV」と「ハイウェイスターV」には防水合皮「ネオソフィール」をオプション設定する。

    日産セレナe-POWER XVの2列目ベンチシート・グレージュ内装

    「90周年仕様車」はカッパーステッチ&タグ入りの合皮、「オーテック」シリーズは海面の波の動きをモチーフにした模様が入った合皮を用いている。

    「オーテック」の専用合皮インテリア

     快適装備は「X」系が簡素化、「LUXION」が充実化する方向で差別化が図られている。概要は以下の通り。

    【「X」系になく他グレードに標準装備されるもの】
    ・車速感応式オート集中ドアロック(ガソリン4WD車とハイブリッド車は標準装備。ガソリンFF車は集中ドアロックのみ)
    ・接近時アンロック/降車時オートロック機能(同上)
    ・プラズマクラスター搭載フロントオートエアコン&リヤオートエアコン(FF車はメーカーオプション(FF車はフロントオートエアコン&リヤクーラー)、4WD車は標準装備)
    ・運転席、助手席、後席エアコン独立温度調整機能(同上。FF車は後席独立なし)
    ・カップホルダーフロント3個、セカンド4個、サード6個(「X」系はフロント3個、サード4個)
    ・コンビニフック11個(8人乗り)or10個(7人乗り)(「X」系は1個)
    ・USB電源ソケット タイプA=フロント1個、タイプC=フロント1個、セカンド2個、サード2個(「X」系はタイプA=フロント1個、タイプC=フロント1個)
    ・両側ハンズフリーオートスライドドア(「X」系は助手席側のみ)
    ・サードシート用助手席側オートスライドドアスイッチ(「X」系はメーカーオプション)
    ・スライドドア全ドア連動ロック機能(同上)
    ・スライドドアストップ機能(同上)(

    【「LUXION」にのみ標準装備されるもの】
    ・センターコンソールボックス(アームレスト付き)(他は設定なし)
    ・6スピーカー&Nissanコネクトナビ&車載通信ユニット&ETC2.0ユニット&ドライブレコーダー(前後セット)&ドライブレコーダー(他はメーカーオプション)
    ・シャークフィンアンテナ(他は設定なし)
    ・アンビエントライト(スライドドアトリム)(同上)

     オススメグレードは、一般的なファミリーなら「e-POWER XV」または「e-4ORCE XV」。自己主張が強いファミリーならエアロ仕様の「e-POWERハイウェイスターV」または「e-4ORCEハイウェイスターV」。装備と価格のバランスが良く、防水合皮「ネオソフィール」を装着できるのもポイントだ。

     裏を返せば「X」系は特にガソリンFF車が装備に乏しくビジネス向け。「e-POWER LUXION」は「e-POWERハイウェイスターV」より100万円以上高価になるため、最先端技術を味わいたいアーリーアダプターのためのグレードと言える。

     デザインの好みがやや保守的で、かつ走りにもこだわる人なら「e-POWERオーテックスポーツスペック」が、高い満足度を得られるだろう。

     競合車種はトヨタ・ノア/ヴォクシー、ホンダ・ステップワゴン、三菱デリカD:5。乗り心地の面では基本設計の古さが他車より明確に感じられるが、「e-POWER」ならではの常時モーター走行と、BEVにはない扱いやすさは、セレナだけの強み。またホンダが消極的なAC100V電源をハイブリッド車「XV」系以上にメーカーオプション設定するのも、特にアウトドア派には見逃せない。最も前衛的な内外装デザインも、積極的にアピールしたい。


    (文=遠藤正賢 写真=日産自動車)

    ハイブリッド車「XV」系以上にメーカーオプション設定される100V AC電源(1500W)

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