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    国交省・NASVA、2022年度自動車アセスメント(JNCAP)表彰式を開催

    トヨタ・ヴォクシー/ノアが「ファイブスター大賞」を獲得

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    2023/05/29

     国土交通省および自動車事故対策機構(NASVA)は2023年5月23日、2022年度の自動車アセスメント(JNCAP。安全性能評価)表彰式を、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催した。

    トヨタ・ヴォクシー/ノアの開発を担当したトヨタ自動車/トヨタ車体の黒柳輝治氏(前列中央)、NASVAの中村晃一郎理事長(同左)、国土交通省自動車局の野津真生次長(同右)。後列は写真左よりスバル・ソルテ

     2022年度のJNCAPでは、被害軽減ブレーキ[対自転車]試験を新たに追加。衝突安全性能を100点満点、予防安全性能を91点満点とし、さらに事故自動緊急通報装置+乗員傷害予測情報送信機能の有無を8点満点とする、総計199点満点で評価した。

     総合評価「★」5つの「ファイブスター賞」は、個別の評価項目全てにおいてレベル4以上を満たしており、衝突安全性能で84.63点以上、予防安全性能で73.60点以上を獲得、それぞれ最高評価のAランク(ただし被害軽減ブレーキ[対自転車]は装備していればよい(2023年度まで))に達したうえ、事故自動緊急通報装置を搭載している車種に授与。そのうち最高得点を獲得した車種に「ファイブスター大賞」を授与する制度となっている。

    2022年度のJNCAP評価項目

     2022年度は乗用車7車種、軽自動車6車種が評価された結果、トヨタ・ヴォクシー/ノア(186.44点)、スバル・ソルテラ/トヨタbZ4X(186.16点)、トヨタ・シエンタ(185.33点)、日産サクラ(184.92点)、ホンダ・ステップワゴン(183.92点)、三菱eKクロスEV(182.04点)、トヨタ・カローラクロス(179.68点)が「ファイブスター賞」を受賞。

     それらの中で最高得点のトヨタ・ヴォクシー/ノアが「ファイブスター大賞」を受賞した。なお、特筆すべき安全装置を初めて装備したなどの車種に与えられる「特別賞」は該当なしとなった。

    2022年度のJNCAP配点方法・ランク付け基準

     表彰式では、ヴォクシー/ノアの開発を担当したトヨタ自動車CVZ ZH1チーフエンジニア兼トヨタ車体領域長の黒柳輝治氏による、ファイブスター大賞受賞者プレゼンテーションを実施。

     ボディにおいては「衝突安全性能と軽量化、フロントピラースリム化との両立を目指すとともに、高張力鋼板の採用拡大、高効率なエネルギー吸収と荷重分散構造で、トップレベルの安全性能を目指した」としながら、「これまでに着実に培った技術でプラットフォームをミニバン専用に進化させ、歩行者保護においても頭部や脚部への衝撃を緩和するため、ボディ各部に衝撃吸収構造を織り込んでいる」と説明している。

    トヨタ・ヴォクシー/ノアのボディ構造

     また、NASVAの盛田慎吾自動車アセスメント部長が、JNCAPの概要を紹介。2023年度より、ペダル踏み間違い時加速抑制装置性能試験に、歩行者との衝突事故を模擬した試験シナリオを追加する一方、バックモニターなどの装着が義務化されたことに伴い、後方視界情報提供装置性能評価を廃止する。

     2024年度からは、オフセット前面衝突試験にMPDB(ムービングバリア)を用いて、相手車両の保護性能も評価するとともに、歩行者頭部保護性能試験のインパクターに、従来の「Flex-PLI」に対し上半身の質量を持たせた「aPLI」を使用。また、被害軽減ブレーキ試験に、交差点での対向車右直事故および右左折時横断歩行者事故のシナリオを追加することを告知している。


    (文・写真=遠藤正賢/図=NASVA、トヨタ自動車)

    2024年度JNCAPより導入・変更される試験内容

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