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フータン、BAC、ポラリス、アルヴィス…世界各国の希少車が集結【オートモビルカウンシル2023:インポーター2】
ロシェルはフータンジャパンとして「グランドアルバイシン ヘリテージ カブリオレ」を出品
2023/05/11
2023年4月14~16日に幕張メッセで開催された、新旧名車と自動車文化の展示会「オートモビルカウンシル2023」。
当記事では前回に引き続き、インポーター4社の主な出展内容を紹介する。
【フータンジャパン】
新車・中古車のほか中国ローンチテック社製スキャンツールなど整備機器の販売も手掛けるロシェルは、スペインのコーチビルダー・フータン・オートモービルズと正規輸入販売契約を締結。2023年2月よりショールームを大阪にオープンし、フータン車の受注を開始した。
日本導入第一弾となる「グランドアルバイシン」は、マツダMX-5(日本名:ロードスター)のスペイン仕様・左ハンドル車をベースに、全長が29cm長く、幅が5.5cm広く、全高が1cm低い独自のエクステリアに架装。室内にはレザー(注:表皮素材や色は選択可能)をふんだんに用いるなど、その外観に見合った豪奢な仕立てとなっている。
フータン・グランドアルバイシン ヘリテージ カブリオレ
モデルはクラシカルな装いの「ヘリテージ」とスポーティな「ビスポーク」、ボディタイプは手動開閉式ソフトトップの「カブリオレ」と電動格納式ハードトップの「タルガ」があり、エンジンは「カブリオレ」が1.5Lと2.0Lから選択可能で、「タルガ」は2.0Lのみ。トランスミッションは6速MTが基本だが、「タルガ」の2.0L車のみ6速ATも設定する。
会場には「グランドアルバイシン ヘリテージ カブリオレ」2.0L 6速MT車を展示し、来場者の関心を集めていた。
展示された「ヘリテージ」の室内は本革やウッドパネルを贅沢に用いつつ、樹脂パネルも独自色に塗装。高級感を大幅に高めていた
【ベスポークオートモーティブ】
イギリスのオーダーメイド車を専門に取り扱うベスポークオートモーティブは、イギリスのブリッグズ・オートモーティブ・カンパニー(BAC)が開発・製造する、フォーミュラカーさながらのシングルシータースポーツカー「モノ」の2.5L NAエンジン搭載モデル「モノR」を日本初公開。
BACのショールーム「BAC東京」を2023年内にオープンするのに先駆けて、2台の「モノR」を展示し、来場者にその魅力をアピールしていた。
BACモノR
【ホワイトハウス】
二輪・四輪新車・中古車販売のほかキャンピングカーの架装でも知られるホワイトハウスは、フィアット・デュカトをベースとし、オランダ・スノークスオートモーティブ社の乗用車キットなどを組み込んだ「SNOEKSクルーキャブ5人乗り架装車」を出品。アメリカ・ポラリス社のATV(オールテレインヴィークル)「レンジャー」の公道仕様「XP1000TR」も展示した。
「レンジャーXP1000TR」は大型特殊自動車として登録されるため、公道での走行には大型特殊自動車免許が必要になるものの、大型特殊自動車免許は普通自動車免許があれば取得は比較的容易。日本の公道を走行できる希少なATVとして、業務利用はもちろんオフロードレジャーを楽しむ一般カーオーナーからの需要も見込まれている。
ポラリス・レンジャーXP1000TR(左)、フィアット・デュカトSNOEKSクルーキャブ5人乗り架装車(右)
【明治産業/アルヴィス】
大手自動車部品商の明治産業は、1953~63年に関連会社の明治モータースが輸入を手掛けていた、イギリスの自動車メーカー・アルヴィス社の輸入・販売・メンテナンスを2018年より再開している。
アルヴィスは1967年に乗用車の新規開発・生産を終了したが、過去の量販モデルを新車として限定生産する「コンティニュエーション・モデル」を2017年より展開している。
その「コンティニュエーション・モデル」から「4.3リッター・ヴァンデン・プラ・ツアラー」と「3リッター・グラバー・スーパー・クーペ」を展示したほか、ヘリテージモデルとして1950年式「1.9リッター・TB14・ロードスター」と1964年式「3リッター・TE21・パーク・ウォード・ドロップヘッド・クーペを、今回のオートモビルカウンシルへ参考出品した。
また、96年ぶりの一般公開となる1927年式「FWDストレートエイト“グランプリカー”」を展示。前輪駆動車の先駆けとも言えるこのレーシングカーは、2006年に発足した、当時の姿を可能な限り再現するプロジェクトによって、現在も修復作業が進められている。
(文・写真=遠藤正賢)
オートモビルカウンシル2023の明治産業/アルヴィスブース。中央が1927年式「FWDストレートエイト“グランプリカー”」
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