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マツダが新開発ロータリーエンジン搭載PHV「MX-30 e-スカイアクティブR-EV」を国内初披露【オートモビルカウンシル2023:国産車メーカーほか】
実走可能なBEVスポーツコンセプトカー「エイムEVスポーツ01」が世界初公開
2023/05/09
2023年4月14~16日に幕張メッセで開催された、新旧名車と自動車文化の展示会「オートモビルカウンシル2023」。
当記事では、国産車メーカー4社と、国内自動車エンジニアリングサービス会社1社の、主な出展内容を紹介する。
【マツダ】
「ロータリーエンジンの可能性の追求と新しい価値への挑戦」をテーマとして、走る歓びと優れた環境性能の両立を追求したロータリーエンジン搭載車3台を出品した。
その内の1台、2023年1月のブリュッセルモーターショーで発表した「MX-30 e-スカイアクティブR-EV」は、新開発の8C型ロータリーエンジン(830cc×1、75ps/4500rpm、117Nm/4000rpm)を発電機として使用し、170psと260Nmを発するフロントモーターと17.8kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせる、シリーズ式のPHV。欧州WLTPモードEV走行距離85kmを確保しつつ1500Wの外部給電などにも対応している。
会場には欧州仕様の特別仕様車「エディションR」の実車に加え、パワートレインのカットモデルも展示され、多くの報道陣から注目を集めていた。
マツダMX-30 e-スカイアクティブR-EVに搭載される8C型ロータリーエンジンとモーターユニット
【日産自動車】
「Love Stories with NISSAN - Enjoy your favorite one in everyday life」をテーマとして、女優の伊藤かずえ氏が1990年より所有しており2021年にフルレストアされている初代「シーマ」(写真)を展示。
また、20歳代のカーオーナー・小池一博氏の1989年式「パオ」、日産自動車従業員である丹呉いづみ氏の1998年式「フェアレディZ」なども展示し、三氏を招いてのトークショーも行われた。
女優の伊藤かずえ氏と愛車の1990年式日産シーマ
【ホンダ】
「1962、Honda四輪進出前夜」をテーマとして、1962年8月にホンダ初の四輪車として発売された軽トラック「T360」のほか、幻の市販車となった軽オープンスポーツカー「スポーツ360」の復刻モデル(写真)を出品した。
「スポーツ360」は1962年6月、創業者の本田宗一郎氏自らが運転し、建設途中の鈴鹿サーキットで披露。同年10月には「第9回全日本自動車ショー」に出品され注目を集めたものの、その後エンジン排気量が360ccから500ccに拡大のうえ「S500」として1963年10月に発売されたため、市販化は幻に終わっている。
なお、「第9回全日本自動車ショー」に出品されたプロトタイプは現存せず、展示車両は2013年に本田技術研究所で技術伝承を目的に製作された復刻モデルとなっている。
ホンダ・スポーツ360
【三菱自動車工業】
「4WDとEV。二つの歴史が交わり、更なる未来へ」をテーマに、「アウトランダーPHEV」「エクリプスクロスPHEV」「eKクロスEV」からなる、現行市販電動車3車種を出品。
また、2代目アウトランダーPHEVの2013年アジアクロスカントリーラリー参戦車両や、2014年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦した「ミーブ・エボリューション3」(写真)を展示し、モータースポーツ参戦を通じて培われた三菱の4WD制御技術と電動化技術をアピールした。
三菱ミーブ・エボリューション3
【エイム】
自動車エンジニアリングサービス会社のエイムは、後輪駆動BEVスポーツカーのコンセプトモデル「EVスポーツ01」を製作。オートモビルカウンシル2023の同社ブースで初公開した。
エイムがEV用モーターをイギリスのメーカーと共同開発するためのテストベッドとして製作したシャシーをベースとするこのモデルは、いすゞや日産でデザイン部門の要職を歴任した中村史郎氏率いるSNデザインプラットフォームがデザインを担当。
1960年代のモチーフをふんだんに採り入れ、多くの報道陣や来場者を魅了した、この小柄でレーシーながら高級感と存在感に満ちたBEVスポーツカーは、2023年7月に開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにも出品され、コースを走行する姿が披露される予定となっている。
(文・写真=遠藤正賢)
エイムEVスポーツ01
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