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「バンパーミリ波レーダーコンセプト」で未来のカーデザインとバンパー修理が変わる!?【人とくるまのテクノロジー展2022横浜:ダイキョーニシカワ】
現行ホンダ・シビックハッチバック用樹脂製テールゲートも展示
2022/07/26
2022年5月25~27日にパシフィコ横浜で開催された自動車技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2022横浜」(主催:自動車技術会)で、ダイキョーニシカワは「バンパーミリ波レーダーコンセプト」を参考出品した。
ダイキョーニシカワ「バンパーミリ波レーダーコンセプト」。表側にはソナー装着用の穴が空いていない
「バンパーミリ波レーダーコンセプト」はソナー(超音波センサー)の代わりに79GHzミリ波レーダーを用い、バンパーフェイスの裏側に装着することで、距離・速度・水平角・仰角とも広範囲かつ高精度なセンシングを可能にしつつ、デザイン自由度を高めることを狙いとしている。
ソナーを装着するには装着位置のバンパーフェイス表側に穴を開けなければならず、それが美観を損ねるうえ、デザイン上の制約にもなっている。そこで、ソナーを79GHzミリ波レーダーに置き換えれば、バンパーフェイスに穴を開ける必要がなくなる。
この点については、BSM(ブラインドスポットモニター)などに用いられている24GHz準ミリ波レーダーと同様だが、79GHzミリ波レーダーは24GHz準ミリ波レーダー以上に外乱に弱く、「塗料によっても電波の伝わり方が大きく変わってくる」(同社説明員)。
とりわけメタリック系のボデーカラーではアルミフレークが電波を反射しやすいため、「カーメーカーや塗料メーカー、センサーのメーカーとも協力して、79GHzミリ波レーダーが本来の性能を発揮できるようボデーカラーを開発する必要がある」と、実用化に向けての課題を話していた。
そのためもし実用化されれば、24GHz準ミリ波レーダーを装着する車両以上に、修理・再塗装する際はパテの塗布範囲やボカシ塗装の施工範囲に細心の注意を払う必要があるのはもちろん、塗装に使用する顔料にも配慮する、あるいは使用可能な製品が指定される可能性があるだろう。
「バンパーミリ波レーダーコンセプト」の裏側。79GHzミリ波レーダーが7個装着されている
そのほか、現行ホンダ・シビックハッチバックに採用されている樹脂製テールゲートも展示。
ホンダ・シビックハッチバックの樹脂製テールゲート
アウターパネルはPP(ポリプロピレン)、インナーパネルはPP-GF(ガラス繊維強化ポリプロピレン)製で、先代の鋼板製テールゲートより約20%軽量化された。
シビックハッチバック用テールゲートの裏側。インナーパネルはPP-GF製
また、成形自由度の高さを活かし、ヒンジをガラス側からパネル両端へ移設することにより、ヒンジ周辺の出っ張りがなく滑らかなルーフラインを実現している。
(文・写真=遠藤正賢)
シビックハッチバック用テールゲートのヒンジはパネル両端に設けられている
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