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電動化や車輪脱落事故などに対応する大型車用整備機器を多数展示・実演【ジャパントラックショー2022:安全自動車】
超純水を精製する洗車用「ハイパーウォーター」はすすぎ後の拭き取り作業を不要に
2022/06/30
2022年5月12~14日にパシフィコ横浜で開催された、トラック・輸送業界の展示会「ジャパントラックショー2022」で、安全自動車は電動化など最新の自動車技術に対応する整備機器のほか、昨今社会問題となっている大型車の車輪脱落事故を防ぐツール類などを多数展示・実演した。
安全自動車ブースの受付にほど近い、来場者の目に留まりやすい位置に展示されていたのは「移動発電車両」。東洋電産の1軸発電機「NMG」を小型トラックのエンジンに後付けし、リチウムイオンバッテリーを搭載することで、蓄えた電力を他の充電器等に移すことを可能としている。
そのうえで、充電設備のない場所にも持ち運び、電欠した車両やサーキットでスポーツ走行する車両になどに急速充電することができる「可搬型ポータブルEV急速充電器」や、災害などによって車両をリフトに上げた状態で停電しても安全に下ろすことができるバックアップ電源「非常用電源装置」を搭載。電気にまつわる様々な用途に活用できることを示していた。
「可搬型ポータブルEV急速充電器」「非常用電源装置」を搭載した「移動発電車両」
国土交通省と日本自動車工業会の大型4社は、大型車車輪脱落事故防止策として、ホイールナットインジケーターを活用したホイールナットの緩み点検や、ボルト&ナット周辺の摺動部の清掃・注油などを呼びかけているが、安全自動車ではそうした取り組みに対応する製品もラインアップ。
「チェックリンク」(手前)、「プッシュル」(奥)
イギリス・チェックポイント社のホイールナットインジケーター「チェックポイント」「チェックリンク」と、それらが熱で固着しても容易に脱着できホイールを傷付けにくい樹脂製ハンドツール「プッシュル」、ハブボルト・ナットの汚れ・サビを簡単に除去できる「ボルトクリーナーMBC-30S」、ホイールナットの締め付けトルクを管理する「TWMS」などを出品し、それらを用いた点検整備を実演していた。
「ボルトクリーナーMBC-30S」でのハブナット清掃作業実演
さらには、大型車の洗車作業工数・時間を劇的に短縮する機器として「ハイパーウォーター」を出品。水道水を99.99999%以上の超純水にまで浄化し、それを洗車の全工程に用いることで、水アカやウォータースポットの発生を抑え、すすぎ後の自然乾燥(=拭き取り作業省略)を可能にするなど、その効果を実機で実演しつつ、路線バス営業所などへの導入事例も紹介している。
(文・写真=遠藤正賢)
「ハイパーウォーター」
「ハイパーウォーター」で浄化した純水をかけ、中央のみウェスで軽く拭き上げた後のボンネット。中央に水アカやウォータースポットは一切残っていない
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