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    コグニビジョン 代表取締役 井上孝則氏

    先を見据えた製品開発とサービス向上に注力する

    • #インタビュー

    2020/10/15

    今年4月にコグニビジョンの社長が交代した。新社長は東京海上日動火災保険出身の井上孝則氏。3月まで同社常務取締役の職にあった。1983年に入社後、損害サービス業務部部長、九州損害サービス第一部長を歴任するなど損害サービスに長年携わってきた。コロナ禍の中、社長就任から5ヵ月が経過した井上社長に今後の抱負や取り組みについて聞いた。

    コグニビジョン 代表取締役 井上孝則氏

    ―― 就任に際しての抱負は

     コロナ禍での社長就任であり、まずテレワークへの対応と製品やユーザーサービスの品質を維持していくことに注力する。また今後も社会の環境変化に対応しつつ、ユーザーのニーズに応えた製品やサービスを提供できる体制を強化していく。

    ―― 緊急事態宣言中の顧客対応はどのように

     コールセンター業務を止めないため、ローテーション出勤体制をとった。現在、コールセンターメンバーが全員自宅で勤務ができるようにインフラ整備と体制構築を進めている。またコグニセブンは昨年のバージョンアップで車種データのWeb配信を開始しており、テレワーク体制の中でもデータ提供が遅滞なくできた。
     技術営業の訪問は電話サポートに切り替えた。現在は要望に合わせて、訪問と電話それぞれで対応しているほか、オンラインによる見積りや実技研修の準備を進めている。

    ―― 自補修市場の現状について、どのようにとらえているか?またこの先どのような役割を果たしていくのか

     車が高度化していく中、アフターマ ーケットの分野も対応が求められている。
     自動車業界全体では車齢の高齢化や若者の車離れ、高齢者の事故増加、多発する自然災害によるキャパシティー不足など様々な問題が発生している。BP工場には、入庫の不足、後継者問題、技術情報の把握と習得、顧客サービスの向上といった課題がある。
     コグニビジョンとしては、変化の激しい自動車アフターマーケットにおいてITを活用したBP工場の生産性向上を果たし、その先にいるカーオーナーへ品質の高い顧客サービスを提供することでBP工場経営に貢献したい。

    ―― 今後の重点取り組みは

     一つは製品の進化、もう一つはアフターサービスの充実である。
     製品の進化は、多くの皆様に利用いただいているコグニセブンやアセスプロⅡ、業界のプラットフォームになっている画像伝送サービスのコグニフォトベースに皆様からの要望に応えるバージョンアップを行い、より使いやすく正確な見積りができる製品を開発していく。また、AIなど最先端技術を活用するために社内に専門チームを発足させ研究開発を進めている。
     アフターサービスの充実は、これまでも新規契約のお客様に技術営業が訪問して行うレクチャーや全国46地区で運営しているコグニ会のサポート、見積り初心者を対象とした研修会を昨年度は全国12会場で17回実施するなど高い評価を得ている。今後もこうしたサポートを引き続きていねいに進めながら、いろいろな形で充実させていく。

    ―― 今後の新製品・サービスの計画は

     今あるニーズだけではなく、AIなどの先端技術や人間工学に基づいたデザイン、スマホやタブレットなど利用しやすいデバイスの活用などにも取り組んでいきたい。
     知識のない方でも使いやすい製品を作ることで、BP工場の人材育成といった観点でもお役に立てると考えている。

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