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ミツモア COO 伊野 友紀氏
見積りプラットフォームの提供で工場の集客活動を支援
2021/10/19
整備や鈑金塗装、ハウスクリーニング、引っ越し、写真撮影、税務関連の手続き代行など様々な分野におけるプロとユーザーを結びつけるプラットフォームを運営するミツモア(石川彩子社長、東京都千代田区)。自動車関連の見積り依頼数は年々増加傾向にあり、8月、9月ともに7,000件近い依頼が寄せられた。
同社の経営戦略策定などを担う伊野友紀COOに、サービスの特徴や今後の戦略などを聞いた。
──ミツモアの概要、特徴について聞きたい
ミツモアは「あなたにぴったりのプロを見つける」というコンセプトの下、地域密着型の事業者と消費者を結びつけるプラットフォームである。
現在は鈑金塗装や電装品の取り付け、消耗品の交換といった自動車関係のサービスに加えて、ハウスクリーニング、Webサイト製作、家電設置・設定、写真や動画の撮影など300以上のサービスを対象としており、2017年のサービス開始以降累計で100万件以上の見積り依頼が寄せられている。
こうした特徴から自動車業界に特化したポータルサイトと比べて潜在顧客が圧倒的に多くなるので、期待できる集客効果も大きいと見ている。
──事業者はどのようなステップで成約につなげるのか
まずはあらかじめ商圏を設定し、その商圏内の顧客の見積り依頼を確認するところから始める。
見積り依頼には事前に国産車なのか輸入車なのか、ボデーカラーはソリッドか、パールもしくはメタリックか、損傷個所はどこか、損傷はどの程度か、プレスラインにかかっているかどうかといった情報が含まれているため、その情報を踏まえて概算見積りを作成する。
その後、見積り依頼に対して仕事を請け負うための応募をする作業があるが、これには案件ごとに手動で応募する方法と、事前に自社が受けられるサービス内容や単価などを設定し、その条件に合致した案件に対して自動で応募する方法がある。
鈑金塗装に関しては、初回の見積りはあくまで概算であり、実際には損傷写真を確認して最終的な見積りを作成するか、顧客の来店後に改めて見積る事業者が多い。
なお、登録の際に個人事業主の場合は本人確認書類、法人の場合は登記簿と現在事項全部証明書の提出を求めている。そのほか報酬を支払うための口座と、成約手数料を決済するためのクレジットカード情報の登録も必要である。
また、整備や鈑金塗装といった工場資格ならびに個人資格が求められるカテゴリーについては、資格を取得していることを証明できる書類の提出も求めている。
登録時に初期費用や手数料は不要だが、案件成約ごとに20%の手数料が発生する。
顧客との対話画面
──自動車関連サービスの中で需要が高いのはどのような仕事か
特に見積り依頼が多いのは鈑金塗装とドライブレコーダーの取り付けであり、この2つで自動車カテゴリー全体の半数を占める。他にはカーフィルムの施工も人気が高い。
事業者の中には、鈑金塗装と合わせてカーフィルムやボデーコーティングの施工をした場合は工賃を割り引いたり、10万円以上の案件が成約となった場合には見積りから5%引きにするといった提案をしているケースもある。
ミツモアのようなプラットフォームを使うことで、集客、見積り、決済を自動化できるのは事業者にとって大きなメリットであると考える。特に今年3月からスタートした案件への自動応募は業務の効率化につながったと多くの事業者から好評である。
昨今はWebを通じて複数の見積りを取得する顧客は多く、事業者は常に他社と比較されていると言っても過言ではない。顧客はより透明性の高い見積りを求めており、自動車整備や鈑金塗装もWebで見積り、成約という波は着実に訪れている。ミツモアはこうした顧客ニーズを満たすのにも最適だと自負している。
成約後の日程調整画面
──読者に向けて一言
直需客の獲得は、自社が考える適正価格で顧客に訴求し、安定して利益を得るために不可欠である。サービス開始以降登録者数は順調に増加しており、まだまだ成長の余地がある。
現在、自動車関連サービスの登録事業者は首都圏や近畿圏を中心に1,500社ほどあるが、より多くの事業者に利用してもらいたいと考えている。
事業者・顧客のそれぞれがより使いやすいプラットフォームにしていけるよう、今後はWebサイトの操作性向上、マーケティング強化、事業者の対応品質に関する審査などに努めていく。直需客獲得の一手として、ミツモアの活用を検討いただければ幸いだ。
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