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    国交省、大型車車輪脱落事故件数の速報値を発表。2021年4月から2022年1月末までに107件発生

    大型車タイヤ脱着時の適切なホイールボルト&ナット点検整備を再度注意喚起。「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」を設置

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    2022/02/28

     国土交通省は2022年2月18日、大型車車輪脱落事故件数の速報値を発表。2021年4月から2022年1月末までに107件発生しており、過去最高を記録した2021年度の同じ時期(2020年4月~2021年1月末は113件。年度総計では131件)に迫っているうえ、それらの中にタイヤ脱着時にホイールボルト&ナットの点検整備を適切に行っていない事案が散見されることから、再度注意喚起を行った。

     円滑に回らないホイールナットを使用してタイヤを取り付けると、ナットが本来あるべき位置まで締まらず、十分な締結力が得られないため、走行中にナットが緩み車輪が脱落するおそれがある。

     そのため、大型車のタイヤを脱着する際は、ホイールナットを清掃した上で、ナットとワッシャーの間を含めて適切に潤滑剤を塗布するとともに、劣化したホイールナットは必ず交換するよう呼びかけている。

    大型車タイヤ脱着時の適切なホイールボルト&ナット点検整備方法

     国交省では2020年以降、日本自動車工業会の大型4社と協調して、車輪脱落の原因となりやすいスタイヤ&ホイールの履き替えが多く発生する秋から冬にかけて、「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」を実施。

    車輪が「お・ち・な・い」ための点検整備を呼びかける啓発チラシ(出典:日本自動車工業会)

     2021年4月1日には、改正された「自動車の点検及び整備に関する手引き」を施行し、大型車ホイールボルト&ナットの緩み点検や清掃・グリスアップ・交換、タイヤの交換および交換後の増し締め手順を明確化している。

    同チラシの裏面には締め付け方式の違いや、ホイールボルト・ナットの潤滑・清掃方法なども記載されている(出典:日本自動車工業会)

     また国交省は、自動車局整備課を事務局として「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」を設置し、2022年2月24日に第1回検討会を開催。大型車車輪脱落事故の発生状況や実験結果、事故防止に向けた活動などが国交省および関連団体から報告された。

     今後は大型車タイヤ脱着・保守管理に関するヒアリング調査や、使用過程のホイールボルト&ナットの性能確認実験、海外における車輪脱落事故の実態調査を行い、秋頃までに3回程度検討会を開催、報告書をとりまとめる予定。

    「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」今後のスケジュール案

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