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ボッシュ、EDRデータの読み出しを専門とする「CDRテクニシャン」制度を新設
数年以内に1,000人規模の認定および、EDR搭載車両の約30%の事故調査でEDRデータ活用を目指す
2021/10/25
ボッシュは2021年10月21日、事故時の運転記録装置・EDR(イベントデータレコーダー)の新車搭載が日本でも2022年7月より義務化されることを受け、EDRからデータ読み出し作業を専門とする「CDRテクニシャン」制度を2021年12月1日に新設。これに先立ち同年11月中旬に第1回「CDRテクニシャントレーニング」を開催することを発表した。
現在、EDRデータの読み出し・解析は、自動車の専門的知識と事故解析の経験などを持ち、さらにボッシュの認定トレーニングに合格した約270人の「CDRアナリスト」により行われている。また、国内の事故調査の対象となる自動車は約150万台に及ぶものの、EDRデータを活用した調査は約4,000台しか行われていない。
その原因としてボッシュは、CDRアナリストが圧倒的に不足しており、かつその認定を取得するためには事故解析の経験、車両システム、物理法則といった知識に加え、エンジニアリング英語力を備えた技術者が5日間、40時間のボッシュ認定CDRアナリストトレーニングを受講し、修了試験に合格しなければならないことを、大きな要因として挙げている。
だが、2022年7月からのEDR搭載義務化によって、事故時のEDRデータ活用の大幅な増加が見込まれており、EDRデータの読み出し拠点を全国に設置することが不可欠となると考えたボッシュは、EDRデータの読み出し作業のみを専門としたCDRテクニシャン制度を新設。数年以内に1,000人規模に拡大することで、CDRアナリストが実施する事故解析と連携し、EDR搭載車両の約30%の事故調査でEDRデータが活用されることを目指すとしている。
CDRテクニシャンの認定を受けるには、2日間のCDRテクニシャントレーニングを受講し、終了試験に合格する必要がある。その認定を受けると、テクニシャン専用のCDRソフトウェアとCDR本体の購入が可能となる。
ボッシュのEDR抽出ツール「CDR」
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