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システムユーザーレポート vol.41 深井自動車(ラクロスⅡ)
人、土地、運、ソフトに恵まれて利益よりもスタッフや顧客のために
2026/04/20
突然の社長就任と苦労、人の縁が引き寄せた工場移転という転機
埼玉県三郷市で同社は1975年に開業した。主にトラックなどの大型車両の一般整備と分解整備を行っている。月の平均入庫台数は車検だけで300台以上、スタッフ数は30人となっている。
順風満帆に見える同社だが、深井えり子社長は海外の人と仕事をしたいという思いから、前職はバイクを輸出する仕事に従事していた。しかし、2011年に父である前社長から、突如就任を打診され、急遽社長となった経緯がある。
深井社長は「社長になってからの5年間は苦労しかなかった」と話す。「スタッフも父が雇った人たちであり、なぜこんな若い女の下で働かなければならないのか、と思ったことだろう。スタッフから社長なんて呼ばれたこともないし、思ってすらいなかった」と当時を振り返る。
目を引く巨大スクリーン、顧客の名前と、電話やWebで予約を受けた作業が一目瞭然となっている
そんな状態から10年後の2021年、工場の移転という転機が訪れる。前の工場も同じ三郷市内にあったものの、河の拡張工事の影響で、一部分を買い取られてしまったため、事業継続が難しくなった。新規に1,500坪(4,950m2)の土地を探していたが見つからず、諦めかけていたところ、昔からの取引先が現在地を紹介してくれた。不動産屋が7人もいる地主をうまくまとめてくれたことで、事業を続けることができた。新規に450坪(1,485m2)の土地も借りることができ、工場の総面積は約2,000坪(6,600m2)になった。
立地的にも三郷ICを降りてすぐに工場が見えるため、非常に目立つ。「前から気になっていた」と、飛び込みで仕事が舞い込むことが多く、営業活動も移転してからは一度もしたことがないという。
深井社長は「人にも運にも、土地にも恵まれて本当に感謝している」と10年越しに苦労が報われたことをかみしめた。
社長就任時の苦労を経て、今では地域に欠かせない工場へと興隆させた深井社長
顧客データと整備履歴を管理できる利便性を評価
深井社長が改革を進めていく中で、2014年に埼玉県自動車整備商工組合経由でピット3を導入した。現在はラクロスⅡを使用しており、今後はIT補助金を活用してラクロスⅢに変更予定となっている。ソフトの良い点として「顧客データと整備履歴を一元管理できるため、他社に変えたくないくらい使いやすい」。また、車両データや車両の修理、車検データ関連の紐づけができる点も評価された。ピット3を導入する前は、他社のシステムを利用していたこともあり、車両データは出せてもその車がいつ何をしたかまでは紐づけることができなかったため紙で保管していた。「その当時のことを思えば、すべての業務を一元管理できるため分かりやすい」と評価する。
また、サポート体制に関しても、「至らない点や修正してほしい点がないわけではないが、真摯に対応してくれているため、担当者には感謝している」。
今後は、100年続く企業でありたい、地域から必要とされる、利益よりも顧客のために動ける企業を目指す。スタッフ数も30人と多いが、スタッフが友達や後輩を紹介してここまで増えてきた。「働きたい」と思える会社でなければ、ここまで大所帯にはならないだろう。恵まれた土地、人、運、そしてソフトによる業務効率化を武器に、100年企業を目指して歩み続ける。
ラクロスⅡで顧客データと整備履歴を一元管理
※本ページは、月刊ボデーショップレポート 2025年8月号に掲載の記事を元にしています。
※掲載内容は、取材当時のものです。

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