Q&A 鈑金・塗装のご相談
ブース加算
2017/04/25
Q
- 質問者
村山さん
2K塗料を使い2コートソリッド、遅いクリヤーコート(2対1)でドアパネルを塗装ブース加算は計上できますか(0.5H)
損保では駄目と言われました
A
- 回答者
プロトリオス
お問い合わせ頂いた2コートソリッドを2K塗料で塗装した場合のブース加算についてお答えします。
2Kで指数が設定されているのはメタリック・2コートパールと3コートパールでソリッドについては指数設定がありません。もし見積りソフトウェアをお使いであれば、独自の参考指数として2Kソリッドの加算基礎数値が設定されている場合がありますが、何をもって2Kとするのか。その根拠について弊社はお答えいたしかねます。
以上のようなことから、指数設定がないため運用ルールそのものがありません。計上にあたっては保険会社との話し合いによって決まります。まず、このことを前提に計上できない理由の仮説を幾つか立ててご説明します。
■仮説1:2Kの定義から外れていた
補修塗装指数が指すところの2Kとはカラーベースとクリヤーで使う樹脂の成分が異なる塗料を指します。今回、ソリッドという点以外で、カラーベースとクリヤーの硬化剤が共通のものを使うタイプだったケースが考えられます。
■仮説2:ブースの問題
ブース加算が適用されるブースは、プッシュプル式のパネル(箱形)ブースです。ビニールブースでもプッシュプル式の機能を備えているものもありますが、簡易ブースは対象外です。
■仮説3:遅乾性クリヤーの定義が実ははっきりしない
指数テーブルマニュアルでは2Kのメタリック・2コートパールにおいて遅乾性クリヤーを使用した場合にブース加算を認めていますが、何をもって遅乾とするのかについて記されていません。よって遅乾性クリヤーの定義がクリヤーの硬化剤比率によって決定されるものか、指触乾燥時間によるものなのか定かではありません。保険会社が独自で基準を設けているケースもあります。この場合はアジャスターとの話し合いが必要になります。
■仮説4:ブースを使って低減される磨き工数を減算していない
ブースを使用して低減されたゴミやブツの分磨き作業が楽になるためその分を減算して欲しいと要求されるケースです。アジャスターにもよりますが、磨き工数を減算してブース加算を計上するのであれば、最初から何もしない方が良いと考える方もいらっしゃいます。
以上がブース加算の計上ができない原因と理由についての仮説です。
繰り返しますがソリッドの2Kは指数設定がありません。あくまで、2Kのメタリック・2コートパールのブース加算計上で起こる問題と、ソリッドの運用ルールをあわせて考えられる問題について解説させていただいております。
その点はご了承ください。
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