Q&A 鈑金・塗装のご相談
フロントフェンダー
2016/07/13
Q
- 質問者
みのり自動車さん
フロントバンパー破損によりフェンダーのバンパー取付け部(バンパースペーサー取付け部)等のバンパーが付くと見えなくなる部分の板金の塗装は、フェンダー1/3を使ってもいいのでしょうか、フェンダーと考えるのか、内板と考えるのか解りません。実際は、フェンダーのバンパーに隠れる部分だけの塗装になります。塗装の計算の仕方教えてください。
A
- 回答者
プロトリオス
お問い合わせ頂いたフロントフェンダの計上についてお答えします。
まず、フロントフェンダは損傷箇所に関わらず、内板骨格パネル補修塗装指数の扱いにはなりません。外板パネル補修塗装指数で扱う部品として考えて下さい。外板パネル補修塗装指数の塗り数値は裏面など見えない部分の塗装作業を含めているためです。
続いてフロントフェンダの計上方法についてご説明します。
ご説明にあたって、フロントフェンダの傷についてですが、
鋼板のかじり傷はその程度によってボカシの範囲とみなされ加算基礎数値に含まれて計上出来ないのか、
1/3修正として計上できるのか判断が分かれます。
ご質問の文面のみでは損傷程度を判断しかねる為、
?フロントフェンダの傷が浅く鋼板まで達しておらず鈑金作業の必要がない(ボカシの範囲)
?フロントフェンダの傷が鋼板にまで達し鈑金作業が必要である(1/3修正として計上)
のそれぞれのケースに分けて回答します。
?フロントフェンダの傷が浅く鋼板まで達しておらず鈑金作業の必要がないの場合
フロントフェンダの傷が浅く塗膜の剥離が鋼板まで達しておらずかつ、鈑金作業が要らない場合はボカシの範囲内と考えられます(※1・2)。ただし、これは他に計上できる外板パネルがある場合(前方からの入力でフロントフェンダが後退しフロントドアが傷ついたなど)を指しています。指数は樹脂バンパについてカラード部品の供給があり塗装をする前提で作られていません。従って、樹脂バンパと外板パネル(フェンダ、ボンネット、ドア等)を同時に塗装する前提ではありません。これは樹脂バンパ補修塗装指数はブース使用前提であるのに対して、補修塗装指数はブース加算ができるか否かが状況によって変化することからも分かります(樹脂バンパと外板パネルが同時塗装であれば、樹脂バンパ補修塗装指数を計上した時点でブース加算は重複計上扱いとなり計上できなくなるが、そうではない)。
以上のことから、フロントバンパカバー前方からの入力によって後退した場合の先端部の塗装は実作業より別途計上するのが良いかと考えられます。
その際はフロントフェンダ1/3修正+加算基礎数値を上限に適宜減算して交渉するのが良いかと思われます。
フロントフェンダ1/3修正+加算基礎数値から減算するのは「鈑金作業をしなかった分軽減された作業量」です。具体的にはフェザーエッジ、金属表面処理、ポリパテ付け(最終1回面出し分)、ポリパテ研ぎが該当します。
?フロントフェンダの傷が鋼板にまで達し鈑金作業が必要である
フロントフェンダの傷が鋼板まで達して鈑金作業が必要な場合は、フロントフェンダ1/3修正を計上して下さい。
※1(指数テーブルマニュアル2015年10月版P.178参照)
Q18:線傷や隣接パネルの接触によるかじり傷は塗り数値の対象パネルとなりますか?
A:修正パネルの補修塗装指数に含まれる下処理作業には、フェザーエッジ、金属表面処理、ポリパテ付け、ポリパテ研ぎが含まれています。従って傷が鋼板に達していない場合や板金修正が不要なパネルは対象外となります。
※2(指数テーブルマニュアル2015年10月版P.178参照)
Q19:前方からの入力でフロントフェンダが後退し、フロントドアに傷がつきメタリック系で塗装する場合の、フロントドアの塗装はぼかし範囲と考えてよいですか。
A:上塗りのみで補修が可能な場合はぼかしの範囲と考えられます。
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