Q&A 

    バンパーの塗装について

    • #塗装

    2010/04/28

    Q

    質問者
    BS OJBさん

    バンパー塗装作業にフロントバンパなどでは、ダクトや下部に素材色や黒色の部分をマスキング処理をする場合がありますが、この作業は指数に含まれますか?車種によってはかなりこの作業に時間を要します。また当社では出来る限り実際の装着状態を想定してバンパを固定し塗装を行うのですが、このセッティングにも時間を要します。強制乾燥時の変形や装着時の視線を考慮して行うものですから。隅々まできちんと塗装していますと材料の使用量も他の外板パネル以上に使用しますしこのような状況を考慮の上の指数でしょうか?

    A

    回答者
    リペアテック

     数年前より、トヨタ・ホンダをはじめ現行モデル以外の塗装済みバンパの供給が減少傾向にあります。
     自研センターはバンパを他の外板パネルと同時に塗装する前提で指数を作成しおり、基本的にバンパ単体の塗装は考慮されておりません(バンパを単体で塗装する場合は調色代金のみ加算する形を取っています)。
     マスキング作業は外板パネルを塗装する場合には加算基礎数値に含まれますが、バンパを単体で塗装する際にはマスキングは考慮されていません。
     また、塗装する際に装着状態を再現して固定する作業がどの程度か判断しかねますが、事故車の修理は事故前の現状復帰が前提となっております。したがって、新品塗装供給の状態を再現するとなると、場合によっては過剰品質と受け取られてしまう場合があります。

    以下、補足です。

     まず、バンパー塗装指数には2種類あり、2000年10月以前と以降で大きく異なります。
     2000年以前に指数が設定されている車種に関しては、バンパー塗装時のマスキング作業は含まれていないため、作業を行なった場合は作業時間を別途計上する必要があります。また、塗装指数自体も中型車・小型/大衆・軽四輪車の3種類しかなく、バンパー形状もロワバランスパネルが無いタイプが前提となっているため、バランスパネルと一体成型された大型バンパーの場合は、塗装面積分を加算する必要があります。
     2000年以降に指数が設定された車種は、バンパー塗装指数も車種毎に設定されており、ガーニッシュ等のマスキング処理時間を含んで設定されています。
    参考として、同一バンパー形状のトヨタアルテッツア(旧指数)とアルテッツアGita(新指数)を比較した場合、新指数の方が10〜20%程度高くなっています。
     バンパーの塗装作業条件としては、新旧指数とも、車体からバンパーを取り外した状態で、塗装ブースを利用しての塗装作業が前提となっています。また、作業範囲はバンパー足付け処理からサフェーサーの塗布、磨き作業(ブースの使用が前提となっているため軽度の作業)までとなっています。

     調色レベルおよび塗装品質については具体的なものはありませんが、旧指数では外板パネルほどの精度は必要ないとの見解でした。新指数では新品パネルとの同時塗装が前提となっているため、調色精度は外板パネルと同じとなっています。
     また乾燥時の変形については、指数では通常の乾燥温度であれば固定方法で問題無いとしています。

     その他、バンパーの塗装料金を算出するひとつの基準として、塗装済みバンパーと未塗装バンパーの部品価格を比較した場合、その金額差が1万円〜2万円程度(塗装する塗色のバンパーの供給の有無は関係なく)というのがあります。指数の性格上、あまりに塗装料金が高い場合は塗装済みバンパーを使用することになってしまいます。
     上記の点を踏まえた上での塗装指数の現状ですが、金額が低いと考えている車体修理工場が多く、補修料金があわない場合は、作業時間がかかる根拠等をアジャスターに提示し、修理料金の上乗せを交渉されています。

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