JOURNAL 

中国新車試乗レポート①

  • #トピックス

2026/06/15

北京モーターショー 2026の開催に合わせ、発売前・発売間近の新モデルに試乗した。今回は海外メーカーの中国向けモデルを以前よりも多めに選び、どのように現地化を進めて需要に応えているかを見極めた。(写真・文:中国車研究家 加藤ヒロト)

日産 NX8

 日産は2026年4月に中国向けEV「Nシリーズ」の第3弾となるNX8を発売した。NX8では純電動モデルに加え、発電専用1.5L直4ターボ搭載のEREV(レンジエクステンダー付きEV)モデルも設定する。サイズは4,870x1,920x1,680mmとエクストレイルよりもひと回り大きいが、全高が低めなため、ステーションワゴンのような印象も演出する。

 最大の特徴は乗り心地の良さにあり、ボデー全体で路面から伝わる衝撃を受け止めてくれる。また、表面の素材や反発力まで計算された設計は「ソファ級」とうたう。自動運転ベンチャー「momenta」と共同開発したハンズオン自動運転機能は素晴らしい仕上がりで、右左折や追い越し、車線変更といった運転操作の正確性だけでなく、信号待ちの停止・発進時のブレーキ・アクセルワークも非常にていねいだと感じた。車体は確かに大きいが、その大きさを感じさせない、ダイレクトな運転感覚が印象的であった。


日産 NX8

日産 NX8

日産 NX8

日産 フロンティア プロ

 日産は中国で2つの合弁会社を設けており、乗用車は東風汽車との「東風日産」、商用車やオフロード車はその傘下の「鄭州日産」が製造・販売を手掛けている。フロンティア プロはそんな鄭州日産の最新作で、北米向けフロンティアとはまったく異なる設計を持つ。パワートレインは2.3Lディーゼルターボ、2.0Lガソリンターボ、そして1.5Lターボ(PHEV)の3種類を用意し、今回はPHEVモデルを試乗した。

 ピックアップと言えば日常使いのしづらい印象が持たれがちだが、フロンティア プロでは14.6インチディスプレーやシートヒーター&ベンチレーション、サンルーフ、フォーカル製14スピーカーなど多くの快適装備を搭載し、広々とした後部座席と相まって「ピックアップの入門モデル」の印象を感じさせる。全幅1,960mmながら狭い道でも走りやすく、システム総合出力430hp/トルク800N・mが繰り出す気持ちの良い加速には病みつきだ。


日産 フロンティア プロ

日産 フロンティア プロ

日産 フロンティア プロ

トヨタ bZ7

 bZ7は広州汽車との「広汽トヨタ」が製造する中国専売BEVだ。ボデーは4ドアセダンながらファストバックとなっているのが美的センスを刺激する。bZ7ではスポーツ性と快適性を両立させたとし、GRやレクサスと共同開発したシャシや、フロントダブルウィッシュボーン、前後エアサスペンションの採用といった要素が、運転席に座って運転しても、後部座席に座って移動しても良い仕上がりだと感じさせる。特に後部座席はファストバック形状のおかげで広々、さらには電動リクライニングも有するという豪華さだ。

 駆動方式は出力277hp/トルク320N・mのRWDのみである一方、非力感はまったくない。流行りのハンズオン自動運転機能は「momenta」と共同開発したソフトウェアを搭載、フロント上部のLiDARで正確かつていねいな運転を提供する。価格は日本円で約390万円からで、エアサス&LiDAR搭載の最上位モデルでも約530万円という安さだ。


トヨタ bZ7

トヨタ bZ7

トヨタ bZ7