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日産自動車、長期ビジョンを発表 AIディファインドビークルを中核に据える
将来的に90%のモデルへAIドライブ技術を搭載、商品ポートフォリオを45車種へ最適化。2026年夏に新型「エルグランド」発売予定
2026/04/20
長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を発表
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン・エスピノーサ)は、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を発表した。同ビジョンでは、AIを中心としたAIディファインドビークル(AIDV)を中核に据え、モビリティの知能化による体験の変革を目指す。あわせて、多様な電動化技術の選択肢を提供することで、市場ニーズに対応する方針だ。
CEOのイヴァン・エスピノーサ氏は、「Re:Nissanの先を見据え、日産の長期ビジョンを示し、未来への進むべき道筋を明確にする時だ。このビジョンは、顧客の体験を最優先に、日産がどこへ向かうのかを定めるものである。モビリティの知能化を進めることで、より安全で直感的、信頼できる商品と技術をより多くの人に提供し、移動の中での体験をより豊かなものへと進化させていく」と述べている。
本年度が最終年となる事業構造改革「Re:Nissan」は計画通りに進捗しており、コスト構造の変革や生産能力の適正化、新商品の投入により、今後の成長に向けた基盤を築いているとしている。同社は今後、次世代技術の進化、商品ポートフォリオの構築、新たなグローバル市場戦略、商品ファミリーを軸とした事業モデルにより、持続的な競争優位の確立を図る。
次世代技術:AIを核とした知能化と電動化
日産の技術イノベーションの中核は、AIドライブ技術とAIパートナー技術を組み合わせた「AIディファインドビークル(AIDV)」である。先進運転支援技術の実績を基盤に、車両制御と安全技術に基づくAI技術の開発を推進する。
- AI技術の展開: 長期的にAIドライブ技術の搭載モデルをラインアップの約9割まで拡大。
- 自動運転: 2026年夏発売予定の「エルグランド」を含め、2027年度末までにエンド・ツー・エンドの自動運転技術を実現する次世代プロパイロットを導入する。
- AIパートナー: 移動中の行動を支援し、顧客の体験価値を向上させる。
電動化においては、独自の「e-POWER」を中核としつつ、幅広いパワートレインを展開する。
- パワートレインの拡充: e-POWERに加え、フレーム車用のハイブリッド(HEV)を開発。
- パートナーシップ: プラグインハイブリッド(PHEV)やレンジエクステンダー(REEV)を提供し、選択肢を広げる。
商品ポートフォリオの刷新:モデル毎の役割を明確化
新たな商品戦略では、モデル数を56から45へと絞り込み、収益性の低いモデルから撤退する一方で、成長分野への投資を強化する。また、車種ごとのパワートレインバリエーションを拡充し、モデルあたりの販売台数増加を目指す。
各モデルは役割に応じて以下の4カテゴリーに分類される。
- ハートビートモデル: ブランドの情緒的価値と革新性を担う。
- コアモデル: グローバルで事業の規模と安定性を支える。
- 成長モデル: 新たな需要拡大を担う。
- パートナーモデル: 協業を通じて市場カバレッジを拡大する。
あわせて、今後投入予定の新型車が公開された。
新型エクストレイル/ローグ e-POWER:
独自の電動モーター駆動システムを採用したグローバルコアモデル
充電の必要がなく、ハイブリッドならではの高効率と電動駆動ならではの軽快な走りを実現
エクステラ(ティザー公開):
米国市場向けのフレーム構造を採用したハートビートモデル。
冒険心をかき立てるキャラクターとフレーム構造ならではの強靭性を備え、目的に基づいたデザインを採用
高級車ブランドのインフィニティについては、2026年投入予定の新型SUV「QX65」のほか、中型ハイブリッドSUV、V6セダン、大型ハイブリッドSUV2車種を含む計4モデルを投入し、ブランドの活性化を図る。
事業モデルの変革
日産は商品ファミリー戦略を通じて事業モデルを刷新する。共通の車両プラットフォーム、パワートレイン、ソフトウェアプラットフォームを基盤としたアーキテクチャー主導の開発へ移行する。
- ファミリー戦略: 3つの商品ファミリーでグローバル販売の80%以上をカバー。
- 目標: モデルあたりの販売を30%以上拡大し、開発スピードを加速させる。
- 体制: 開発と生産が初期段階から一体となり、品質向上とコスト規律を徹底する。
新たな市場アプローチ
日本、米国、中国を「リード市場」と位置づけ、グローバル戦略を再構築する。
- 日本
役割: 次世代プロパイロットの導入やモビリティサービスの展開など、先進技術の実証を牽引。
目標: 2028年度以降に新型コンパクトカーシリーズを投入し、2030年度までに55万台の販売を目指す。
- 米国
役割: 安定的な収益基盤。2030年度までに年間100万台の販売を目指す。
商品: 次世代「ローグe-POWER」や、V6エンジン・V6ハイブリッド搭載の「エクステラ」等のフレーム車で商品力を強化。EV投資は政策や市場動向を見極めながら柔軟に対応する。
- 中国
役割: 開発スピードとコスト競争力を生かしたグローバル輸出拠点。
目標: 2030年度までに年間100万台の販売を目指す。
輸出: 「N7」をラテンアメリカとアセアンへ、「フロンティア プロ」はラテンアメリカ、アセアン、中東へとより広範に輸出し、電動車両の選択肢を拡充する。
- その他市場
メキシコ: 高い市場シェアを維持し、収益の重要基盤とする。
中東: 大型SUVやプレミアムセグメントを中心に成長を継続。
欧州・インド・アフリカ: 展開エリアを広げ、全体的な成長を支える。
エスピノーサ氏は、「再建に向けた歩みを着実に進めている。顧客第一の姿勢を貫き、AI技術の可能性を最大限に生かし、電動化とイノベーションを加速させることで持続的な成長を実現する」としている。
日産は、5月の通期決算発表にてRe:Nissanの進捗を説明し、今年後半には戦略の詳細を発表する予定だ。
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