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    マツダCX-60(KH系)整備のポイントは?【売りたい車図鑑】

    ディーゼルエンジン車は純正品以外のエンジンオイル使用でDPFの劣化早期化の恐れあり

    • #特集

    2024/01/23

    【整備のポイント】
     エンジンは「25S」が138kW(188ps)と250Nm(25.5kgm)を発するPY-VPS型2.5L直列4気筒ガソリンNA(自然吸気)「スカイアクティブG 2.5」を搭載。

    「XD」系は170kW(231ps)と500Nm(51.0kgm)を発する新開発のT3-VPTS型3.3L直列6気筒ディーゼルターボ「スカイアクティブD 3.3」を搭載する。

     この「25S」と「XD」系、二つのICE(内燃機関。純エンジン車)が廉価・標準タイプに位置付けられており、駆動方式は各グレードともFRと4WDの双方から選択可能となっている。

    「PHEV」はPY-VPH型2.5L直列4気筒ガソリンNAエンジンに129kW(175ps)と270Nm(27.5kgm)を発するMS型モーターを組み合わせる「eスカイアクティブPHEV」を搭載。

    「XDハイブリッド」は187kW(254ps)&550Nm(56.1kgm)を発するT3-VPTH型3.3L直列6気筒ディーゼルターボエンジンに12kW(16.3ps)&153Nm(15.6kgm)のMR型モーター、48Vマイルドハイブリッド「Mハイブリッドブースト」を組み合わせた「eスカイアクティブD 3.3」を搭載する。

    「XDハイブリッド」のパワートレインおよびベアシャシ透視図

     この「PHEV」と「XDハイブリッド」二つの電動車は上級タイプに位置付けられており、駆動方式は4WDのみ。

     トランスミッションは全車とも新開発のトルクコンバーターレス8速ATとなっている。

    「PHEV」のエンジンルーム。サスペンションアッパーマウント付近はアルミダイキャスト製

     エンジンオイルはガソリンエンジンが「純正モーターオイルゴールデンECO 7(0W-20)」と「純正モーターオイルゴールデンSN(5W-30)」が推奨銘柄とされている。

     ディーゼルエンジンでは「純正ディーゼルオイルエクストラスカイアクティブD(0W-20)」と「純正ディーゼルオイルエクストラスカイアクティブ-D(0W-30)」が推奨銘柄とされているが、それ以外のエンジンオイルを使用すると、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)の劣化が早くなるとされているため注意が必要。またディーゼル車は6万kmごとのフューエルフィルター交換が指定されている。

     トルクコンバーターレス8速ATのATFおよびAWD車のトランスファーオイルは全車とも「純正ATF A7」、デフオイルは全車・前後とも「マツダロングライフハイポイドギヤオイルSG1」が推奨銘柄とされている。エアコン冷媒はHFO-1234yf。

    新開発のトルクコンバーターレス8速AT

     全車ともフロントサスペンションはダブルウィッシュボーン式、リヤサスペンションはマルチリンク式で、EPB(電動パーキングブレーキ)を全車に標準装備。横Gが強めにかかる旋回中にリヤ内輪側へわずかにブレーキをかけることでロール量を抑える「キネマティック・ポスチャー・コントロール」を全車に実装する。

     ADASに関しては「iアクティブセンス」として、単眼フロントカメラとマツダエンブレム裏のフロントミリ波レーダー、前後各4個のソナー、前後バンパー内側両端のミリ波レーダーを全車に標準装備。

    CX-60 PHEVのフロントまわり。単眼カメラはウィンドシールド上端中央、ミリ波レーダーはマツダエンブレム裏とバンパー内側両端、ソナーはバンパー左右に1個ずつ、アッパーグリル下端左右に1個ずつ装着される

     AT誤発進抑制制御[前進時/後退時]、車線逸脱警報システム(LDWS)、後側方接近車両検知(RCTA)、衝突二次被害軽減システム、ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)、スマート・ブレーキ・サポートのうち前方および後方検知機能、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)[全車速追従機能付]を全車に実装する。

     さらに、マツダで初めて、ドライバーの発作・急病などの異常を検知し事故の回避・被害軽減を支援するドライバー異常時対応システム(DEA)や、前進時左右接近物検知機能、自転車と歩行者に対応する「交差点事故回避アシスト」、適切なドライビングポジションの設定をサポートする「自動ドライビングポジションガイド」を採用している。

     
    (文=遠藤正賢 写真=マツダ、遠藤正賢)

    CX-60 PHEVのリヤまわり。ミリ波レーダーはバンパー内側両端、ソナーはバンパー内に4つ装着される

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