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【人とくるまのテクノロジー展2025横浜】トヨタとホンダは多種多様なリサイクル技術を紹介

ホンダは「Honda 0」シリーズ搭載予定の電動化&自動運転技術も披露

  • #イベント

2025/06/27

 2025年5月21~23日にパシフィコ横浜で開催された自動車技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMA」(主催:自動車技術会)。


 当記事ではトヨタ自動車および本田技研工業の主な展示内容を紹介する。


【トヨタ自動車】

「トヨタが考えるサーキュラーエコノミー」をテーマとして、「より少ない資源でつくる」「より長く使う」「廃棄物を出さない」技術を紹介。解体しやすく設計されたワイヤーハーネスや燃料タンク、PETボトル由来シート表皮、古衣料由来防音材を展示した。

易解体設計を実現したワイヤーハーネスと燃料タンク

市場回収された古衣料を原材料とした防音材

 また、使用済み車両から鉄スクラップと非鉄金属を分別し、残ったASR(自動車破砕残渣)からさらにガラス、アルミ、発泡ウレタン・繊維類、銅、樹脂・ゴムなどを分別して、それぞれ再資源化する工程を、実物とともに紹介している。

使用済み車両(ELV)の破砕(シュレッダー)工程(左)、シュレッダーダスト(ASR)のリサイクル工程(右)

【本田技研工業】

 2026年発売予定の新BEV「Honda 0」シリーズが掲げる開発アプローチ「Thin, Light, and Wise.(薄い、軽い、賢い)」を具現化する技術として、薄型軽量バッテリーパックや四輪ダイナミクス統合制御、次世代「ホンダセンシング」などの最新技術を紹介。

 また、ELV由来樹脂を熱分解油にケミカルリサイクルした樹脂コンパウンドを100%用いる自律移動モビリティ実験車両用フロントパネルや、ELV由来の水平リサイクルアクリル樹脂を用いたドアバイザーを展示するなど、多種多様な素材のリサイクル技術を披露した。

自律移動モビリティ実験車両用フロントパネル

水平リサイクルアクリル樹脂製ドアバイザー(右奥)および各種リサイクル素材

(文・写真=遠藤正賢)