JOURNAL 

システムユーザーレポート vol.52 大西工芸(モレノンⅢ)

「工業に芸術を」の理念を胸に、細部へのこだわりを貫徹する

  • #ユーザーレポート

2026/08/07

大西工芸

社長=大西純一 所在地=大阪府大阪市東成区中道3-10-22

使用ソフト=モレノンⅢ

https://onishi-k919.com/

大西工芸

塗装とデントリペアの二刀流で 付加価値を創造する

30歳までディーラー内製工場の塗装技術者として活躍した大西純一社長。2018年9月近畿地方を襲った台風21号の際は、週5日とも毎日異なる車の全塗装に追われ、月平均200~300台を処理する現場で腕を磨いた。

コロナ禍を機に独立を決意したがその道は平坦ではなかった。退社後の3年間は工場を持たないフリーランスの塗装技術者として活動するも、月ごとに異なる仕事量の波に翻弄される。

そんな時、出張塗装先で目にしたデントリペアの技術と材料費の掛からない収益性に魅了され、自らもその技を習得しようと決めた。「エクボ1つを当然のようにパテで直すことに疑問を感じ、他に手法はないかと模索していた」。そして、2022年から塗装業務と並行しながら日本デントショップネットワークのデントリペアスクールに通い卒業を果たした。

大西純一社長(左)と創業から支えてくれるスタッフ

そして2023年9月、ついに塗装ブースなどの設備機器をそろえた大西工芸を創業。社名には「工業に芸術をという思いを込めた“工芸”を掲げた」。その後特定整備認証を取得し、現在は鈑金塗装を中心に月間20~30台の入庫を1人で処理する。

デントリペアでの入庫をきっかけに、鈑金塗装の受注につながるケースも少なくなく、鈑金作業においてもデントリペアの技術を応用し、パテの使用量やボカシ塗装の範囲を最小限に抑えることで作業時間と材料費を削減している。

大西社長には「神は細部に宿る」という哲学がある。見えない個所の配線処理や際のマスキングによる塗装跡の細部にまで徹底的にこだわる。「手抜きが嫌いで常に100に近い仕上がりを目指している」と語る。同業者から見ても恥ずかしくない仕事にこだわるこの姿勢は、サポートしてきたスタッフからも「どんな仕事でも同じ熱量でていねいに取り組む。社長の性格が仕事にそのまま表れている」と評される。

どんぶり勘定から 作業内容に沿った見積書へ

創業時に初めて導入した見積りソフトがモレノンⅢだった。以前の勤務先で作業指示書を目にする機会はあったが、自ら作成するのは初めての経験。導入後は「これまでのどんぶり勘定から脱却し、指数に基づいた根拠ある見積書作成が可能になった」と導入効果を実感している。重複作業や計上漏れを指摘する機能も、正確な見積り作成に貢献している。

月末月初には、システムに掲載されている部品代の更新時期のため、見積りでは計上する部品代の金額に注意する必要があるものの、あらかじめ備えておき、部品商に確認しておけば問題ないと言う。サポートダイヤルの対応も非常に親切でていねい。不満を聞いてみると、「欲を言えば夜8時まで対応してもらえると……」と冗談交じりに答えてくれた。



今後は「SNSなどを活用し、一般カーオーナーからの直需受注を増やしたい」と語る。水性塗料の導入を考えつつ、車体整備協同組合の勉強会にも積極的に参加する意向である。事業拡大に伴う人材確保も視野に入れるが、「志を共有できる仲間を探す」と言う。技術力はもちろんのこと、仕事に対する真摯な姿勢を何よりも重視し、大西工芸はさらなる高みを目指していく。

独立を決めた30歳から取得した様々な資格。今後も資格取得だけでなく挑戦を絶やさずに進んでいく

※本ページは、月刊ボデーショップレポート 2026年7月号に掲載の記事を元にしています。

※掲載内容は、取材当時のものです。

自動車鈑金塗装見積りシステム Morenon3(モレノン3)
自動車鈑金塗装見積りシステム Morenon3(モレノン3)


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