JOURNAL 

システムユーザーレポート vol.51  蒼(ラクロスⅡ)

独学と技術追求の果てに──コーティング・鈑金塗装・カスタムを極め、その先へ

  • #ユーザーレポート

2026/06/17

社長=木田裕太 所在地=茨城県土浦市下高津1-14-3

使用ソフト=ラクロスⅡ

19歳で経営の世界へ、独学で築いた軌跡

2018年に創業し、現在では年商1億2,000万円弱。成長率は毎年40%以上を維持する蒼(ソウ)。コーティング、鈑金塗装、カスタマイズを柱に、ガラス交換とホイールアライメント作業以外はすべて自社完結型のトータルカーサービスを展開している。

木田裕太社長は19歳で会社経営に携わった。最終的な技術の大半は独学で身に付けたもので、その原点はバイクにある。ツーリングクラブで乗るために自分の手でバイクを整備し、きれいに磨くこと、カスタムにはまったことで業界に興味を持つ。

オーバーフェンダーの取り付けやエアロの塗装を重ねるうち、バフを角に強く当てるとなぜはがれるのか、バンパーだけツヤが出ないのはクリヤーの材質の問題なのか──そうした疑問を論理的、技術的に突き詰めていった結果、塗装の世界に入り込んだ。「凝り性で知らないということが嫌」だという木田社長は、寝る時間も惜しんで作業に没頭した。やがて、ガソリンスタンドでアルバイトながら店長を務めていたところを引き抜かれ、コーティング専門店の役員に就任。その後、副社長として別会社を経た後、蒼を創業する。

同社のスタッフは最大6人。全員が出来高払いをベースにしており、出勤・退勤・休日はすべて自由という独自の雇用スタイルを貫いている。そして、能力のある者にはしっかり報酬で応える方針だ。顧客のリピーター率は約98%に達し、残りの2%は転勤や家庭の事情によるものだという。

SNSやWebサイトには頼らず、口コミだけで顧客を獲得してきた。ディーラーの工場長が個人的にコーティングを依頼し、その仕上がりに感動して顧客を丸ごと紹介してくるという事例も生まれている。

ディテーリングルームではしゃぐスタッフの齊藤麻弥さん

ラクロスⅡが現場の判断を支えに

ラクロスⅡを導入したのは、「以前の会社で様々なメーカーのソフトを試した経験があり、その中で最も使いやすいと判断した上で選んだ」。特に評価しているのは、部品の展開図の上に工賃情報が重なって表示される構造である。作業の判断が瞬時にできる見やすさが「完璧」だと語る。サポート体制についても高く評価しており、電話での問い合わせにも即座に対応してもらえる点、担当営業が親身になって相談に乗ってくれる点を挙げ、「本当に客の視点で考えてくれている」と信頼を寄せる。

ラクロスⅡを使用し、木田社長をフォローしていく

カスタム回帰と大規模工場の構想

今後の目標として掲げるのは、カスタマイズ事業への本格参入である。「軽自動車でさえ300万円時代が到来しつつあり、富裕層・超富裕層が増加する」とし、キャンピングカーのカスタムや高級車へのテレビキット装着、足回りの合法カスタム、ワンオフマフラー製作など、富裕層向けのサービスを強化する構想を描く。

さらにボデー修正装置を備え、エンジンを降ろしてフレームから車を作り直すレストアにも対応できる大規模な工場を構えたいと語る。「AI時代にあっても、プレスラインの磨きのように機械では代替できない領域は残る」と話す木田社長。技術を極めた職人だけが生き残る時代だからこそ、スタッフには技術の追究を求め、その確かな品質をラクロスⅡで正しく請求していく。

フィルム施工中のスタッフのお尻を触る齊藤さん

※本ページは、月刊ボデーショップレポート 2026年6月号に掲載の記事を元にしています。

※掲載内容は、取材当時のものです。

自動車整備業鈑金統合システム RacroS3(ラクロス3)
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