JOURNAL 

シネマエンドレス「FEVERビーバー!」

今年のベストムービー候補!?

2026/04/16

エキセントリック・ビーバー・ハンティング・ムービー爆誕!

 りんご酒売りだった主人公は、酔いから覚めたら、りんご畑が全焼していた。これでは冬が越せないと思い、森の動物を狩り、毛皮を手に入れようと奮闘する。慣れないハンティングのコツも分かり、徐々に腕を上げていき、気づけば立派なハンターに。そして毛皮を持っていけば武器や食料と引き換えてくれる交換所で、運命の女性との出会いが待っていた。


 しかし、彼女の父親は何百匹ものビーバーの毛皮を貢がないと交際を認めてくれないという。俄然やる気になった彼はあらゆるトリッキーな罠を仕掛けて大量に毛皮を集め続け、最強のハンターとなる。


 だが、狩られる側も黙ってはいない。集団で行動する彼らの本拠地に潜入した彼は、ビーバーたちの壮大な計画を目撃してしまう……。


 着ぐるみビーバーVSハンターをモノクロ無声映画で表現し、世界中のマニアックな映画祭で絶賛を浴びた最恐にクレイジーなクエスト映画が満を持して公開。



© 2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

© 2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

サブカルおじさんの推しどころ

 ……ありのまま思ったことを話すぜ。

 本作は【実写版モノクロ無声アニメーション】だ。何を言っているのか分からないと思うが、それしか表現のしようがない。
 
 どこから紹介していいか分からないほどの創意工夫と奇抜なアイデアを詰め込んだ記録よりも記憶に残ること必至のビーバーアクションコメディの登場である。


 極寒の中、最初は魚一匹捕まえられなかったハンター。しかし、狩りで得た金で道具を買い、その道具を使って、ビーバーを狩り、さらに良い道具を買い、次第に立派になるRPG的な視点で描かれる本作。


 往年の「ワイリー・コヨーテとロード・ランナー」のように罠張りに失敗してもくじけずにトライ&エラーを繰り返し成長していくハンターの姿に小さい子どもは大いに笑い、夢も希望もない環境下での長時間残業により笑顔を完全に失った大人ですら幼少期のゲームや遊びに夢中になっていたことを思い出し、涙ながらに笑顔になるだろう。

 アナログとデジタルを巧みに使い分け、

「実写のようなアニメ」、

「アニメのような実写」

を実現させたスタッフの技術に脱帽ものである。

 ちなみに、この2枚目の写真やポスターで分かるように大量の着ぐるみビーバーが登場するのだが、実はこの着ぐるみは主役のビーバーやウサギ、タヌキなどを含めても僅か6体しか作れていない。合成技術、おそるべし……!!

 布団に入って目を閉じれば、表情を一切変えない純粋な瞳の着ぐるみビーバーたちが大量にFEVERする悪夢を見るほどに刺激的な、2026年のベスト5入り確実の1本



監督・脚本・製作:マイク・チェスリック/配給:スターキャットアルバトロス・フィルム、ローソン・ユナイテッドシネマ/4月17日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

担当記者


青山 竜(あおやま りゅう)

東京編集課所属。映画・音楽・芸術あらゆる文化に中途半端に手を出し、ついたあだ名は「サブカルくそおじさん」。


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