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    J.D.パワー、「2024年日本自動車初期品質調査」を実施

    スズキが2011年の調査開始以来初の総合1位を獲得

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    2024/09/29

     顧客満足度調査や消費者動向に関するリサーチコンサルティング会社・米J.D.Powerの日本法人、J.D.パワー ジャパンは、新車購入後2~13ヵ月が経過した18歳以上のカーオーナー計2万1412人を対象として、「2024年日本自動車初期品質調査」を2024年5~6月に実施。その結果を同年9月11日に公表した。

     ランキング対象となった14ブランド中、最も不具合の指摘が少なかったのは、132PP100(車両100台当たり132箇所の不具合指摘数)をマークしたスズキ。2011年の同調査開始以来、初の総合1位を獲得した。

    マスマーケットブランドの初期品質調査ランキング

     なお、ラグジュアリーブランドセグメントではレクサスが149PP100で1位だった。

    ラグジュアリーブランドの初期品質調査ランキング

     14ブランド全体での総合不具合指摘数平均は152PP100で、前回2023年調査の151PP100よりさらに悪化しており、現在の調査項目になった2021年以降最も不具合指摘が多い。内訳は「分かりにくい/使いにくい」をはじめとする車両設計に関する指摘が大半(117.8PP100)で、「壊れている/作動しない」といった製造品質に関する不具合指摘は31.8PP100に留まっている。

     不具合指摘を測定する9カテゴリー中、最も指摘が多いカテゴリーはインフォテインメント(31.2PP100)で、前年に比べ2.0ポイント増加。ブランド間での差も大きく、最も指摘の少ないブランドでは17.7PP100、最も多いブランドでは97.7PP100と、80.0ポイントもの開きがあった。

     なお、Android Auto、Apple CarPlayのどちらかまたは両方が装備されている車両のインフォテインメント不具合指摘は44.7PP100で、どちらも装備されていない車両の(21.7PP100)の2倍以上にのぼる。

     具体的な不具合指摘内容としては、Android Auto/Apple CarPlay利用者は「Android Auto/Apple CarPlay - 作動しない/接続の不具合」や「車載Bluetooth - ペアリング/接続不良がよくある」など、車両とスマートフォンの接続関連の不具合指摘が多い。

     非利用者では「車載ナビゲーションシステム - 分かりにくい/使いにくい」や「車載音声認識 - コマンドを認識しないことがよくある/分かりにくい/使いにくい」といった車載システム自体への不具合指摘が多い傾向が見られた。

     ガソリン/ディーゼル車(ICE)やハイブリッド車(HEV)について「燃費が悪すぎる」という不具合指摘は微増傾向が継続。2021年調査との比較では、ICEが2021年の2.7PP100から3.6PP100、HEVが2021年の1.5PP100から2.2PP100となっているものの、実際の燃費を聴取した質問では実燃費が悪化する傾向はみられないことから、近年の燃油価格の上昇や物価上昇により、同じ燃費性能でも不具合を感じるユーザーが増えている可能性があることを指摘している。

     詳細項目中最も不具合指摘が多いのは、2021年から4年連続で「車線逸脱ワーニング/レーンキープアシスト - 警告がわずらわしい」(4.4PP100)。しかし継続的に改善傾向にあり、2023年に比べて1.0ポイント、2021年に比べ1.9ポイント減少し、2021年以降では最も不具合指摘が減った項目となっている。

     車両のセグメント別初期品質ランキング上位3車種は別表の通り。

    車両セグメント別初期品質ランキングトップ3車種一覧

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