JOURNAL 

シネマエンドレス「シラート」

ネタバレ厳禁の超衝撃作。2026年トップ5入りは確実!

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  • #コラム

2026/05/29

嘘偽りなく予測不能×衝撃の映画体験! ネタバレ厳禁の超問題作


砂漠で行われるレイヴパーティーに参加したまま失踪した娘を探すため、父ルイスと息子エステバンは、モロッコの山岳地帯から砂漠の奥深くへと車を走らせる。

行き着いたのは、現実と幻覚が混濁するような野外レイヴのカオス。

耳をつんざく重低音、赤い照明の海、沈黙を貫く父親の背中。だがそこにはすでに娘の姿はなく、父と息子は、レイヴの参加者グループを追って、娘が向かったと思われる次のレイヴ会場を目指すことになるが……。

巨匠ペドロ・アルモドバルがプロデューサーとして名を連ねたことも話題の本作は、スペイン出身のオリベル・ラシェ監督が描き出すダイナミックで奇想天外なストーリーとクールなダンスミュージックが融合し、極上の映画的興奮を呼び覚ます。

絶対に予測のつかない衝撃の展開に観客、批評家の双方から熱狂的な支持を集めた話題作が、ついに公開。

© 2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON

サブカルおじさんの推しどころ


映画業界や報道機関ではネタバレや情報漏洩防止のためにエンバーゴと呼ばれる情報規制が行われることがある。
本作もその1つで、試写会ではSNSやメディアでネタバレを一切しないことを直筆で誓約させられたほど。

つまり、それほどまでに観る者に衝撃を与える作品なのである。

作品の中核を成すレイヴシーンは、ドパガキの大好物であるEDMではなく、ループにより徐々に恍惚感と陶酔感を得られる硬派なミニマルテクノやサイケトランスが中心となっており、そこに映し出される観客の熱量と音量はすさまじく、父ルイスの「雑音にしか聞こえない」というセリフは納得するところだろう。

だが、そのリアルなレイヴの描写と音に筆者は2000年代前半の代々木公園やレインボーディスコクラブ、フジロック深夜のレッドマーキーにいるかのような没入感を覚えたほど、音響へのこだわりが強い。

そして、砂漠の中に要塞のように鎮座する爆音スピーカー(写真3枚目)の衝撃は視覚的にも音響的にも度肝を抜くには十分すぎる迫力がある。
こんなスピーカーの前で思い切りギターを弾いた日いは、マーティーじゃなくても音圧で吹っ飛ばされることだろう。


ほぼ全編サハラ砂漠で撮影された本作は、すべての画が茶色に染まる。砂漠ならではの広大な美しさ、広大だからこその恐ろしさを想像以上に感じることだろう。

よく映画評で【衝撃体験!】と書いたりするのだが、嘘偽りなく初体験の衝撃が本作にはあり、その爪痕は当分消えそうにない。

エンバーゴがあるので一切言えないが、人並みには映画を観てきた自負はあるからこそ、展開を先回りして予想(覚悟)して観てしまったりするのだが、そういうあまり面白くない映画の楽しみ方をしてしまいがちの人たちの脳天にブッ刺さるRAVE ONな衝撃作

シラートとは「道」を意味する。【この道を行けばどうなるものか。危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし】と言うが……個人的には2026年トップ5には入るであろう本作。映画の新たな可能性という道……覚悟してわたってもらいたい。

© 2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON


監督:オリベル・ラシェ

配給:トランスフォーマー

6月5日(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラスト有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかにてロードショー

© 2022 SABLJAK RAVENWOOD HOGERTON