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BSR誌面連動企画『磨きの匠』 FILE#11 磨研・高崎康弘
技術を磨くとは、毎日ほんの少しでも 昨日の自分を超えること
2026/01/15
PROFILE
高崎 康弘(たかさき・やすひろ)
磨研
経験年数 30年
主な経歴 20代でディテーリング業界に入り経験を積んだ後、現場に合った費用対効果やダメージが少ない製品を独自に開発、販売する。各製造メーカーや業界人と本格的に開発検証を経て2013年に磨研を立ち上げる。現在も同社や施工店での磨き時の問題点を吸い上げ、磨きの業務効率化につながる製品を開発し続けている。
座右の銘 失敗や不幸に恐れずそこから学べ!
――磨き作業で意識すべきポイントや考え方について
磨き作業は、ツールと素材の組み合わせを考えることから始まる。ポリッシャーひとつをとっても、シングル回転、ダブル回転、ギアアクションなどがあり、メーカーやパッドサイズ、ストロークの違いを考慮するとその組み合わせは無数に存在する。自社は各メーカーのポリッシャーをそろえ、磨きの特徴が分かるようにいつでも比較テストができる環境を整えている。
重要なのは、「傷が消えない=研磨力が足りない」ではなく、研磨力・切削力・仕上げ性能のどれが不足しているかを理解すること。塗膜の種類、硬いのか軟らかいのか、ダメージの度合い、パネル素材、傷の深さを正確に分析し把握した上で、最適なツールを選択する必要がある。
傷の深さまでにバフ目なく仕上げる努力が塗膜温存につながり、最小工程で最大光沢を目指すことで時間単価を上げられる。太陽光、LEDスポットライトで塗装面をしっかりと見ることと、バフのクリーニングを怠らないことは基本だろう。コンパウンド、バフ、回転スピード、荷重、旋回軌道、パネル温度、面に対しての追従操作などすべての作業において優先するのは感覚やテクニックではなく、「分析と選択と判断の速さ」である。これを理解することで再現性が高くなり、磨きがもっと楽しくなるだろう。
――次世代を担う若手技術者にメッセージを
磨きの技術は、どのジャンルであっても通用する普遍的な専門技術。時間をかける努力ではなく、考える努力・学ぶ努力・改善する努力を意識するだけで技術習得への近道になる。
技術を磨くとは、闇雲に作業することではなく、毎日ほんの少しでも昨日の自分を超えること。それを積み重ねた人だけが、職人として表舞台に立てる。その先には、顧客からの信頼という何物にも代えがたい報酬が待っている。ぜひ、向上心を持って技術を磨き続けてほしい。
【作業実演】
再塗装フェンダーパネルの逆アールの磨き、ブツ取り作業
再塗装済みの輸入車パネルに対し、逆アールの磨き及びブツ取り作業を行う。同社のカスタマイズポリッシャー、コンパウンド「HP-BALANCE」シリーズとバフを組み合わせ、目消しから仕上げまでを行う。