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コスモエネルギーHDが2026年3月期連結決算を発表 当期純利益は28.4%増の740億円
中東情勢の影響で製品輸入コストが増加したものの、原油価格の高騰によりプラスのタイムラグが発生
2026/05/20
コスモエネルギーホールディングスが発表した2026年3月期(2025年度)の連結業績は、売上高が2兆6,775億82百万円(前期比4.4%減)、営業利益が1,447億90百万円(同12.9%増)、経常利益が1,492億47百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が740億23百万円(同28.4%増)となった。在庫影響を除くと経常利益は1,657億円(前年差159億円減)、当期純利益は855億円(前年差63億円増)だった。
中東情勢の影響と2026年度通期計画
当期の業績における中東情勢の影響として、製品輸入コストが増加したものの、期末にかけて原油価格が高騰したことによりプラスのタイムラグが発生した。これに加えて、在庫評価損が縮小したとしている。各事業の取り組みにおいて、石油及び石油化学事業では足元で前年同水準の国内販売を維持している。引き続き原油・原料の機動的な代替調達や国内の備蓄原油の活用、機動的な石油製品の輸入によって、国内需要を満たす供給を継続する方針。
石油開発事業では人的・物的被害はなく、今後も産油国と連携し、必要な要員および資機材を維持することで、早期生産正常化を目指す。
2026年度の通期計画は、中東情勢や市況動向等の不確実性を踏まえ、現時点で想定される正常化時期および市況を前提に、収益への影響を保守的に算定している。今後、前提条件に重要な変化が生じた場合には必要に応じて計画を適切に見直す予定。
各セグメントにおける中東影響の想定シナリオとしては、1Q末までに中東情勢が収束することを前提としている。石油事業では、一定の調整期間を経て原油生産は8月、原油調達は9月以降に正常化する見通しだ。原油価格は封鎖影響を受けた期初高値から供給正常化に伴い段階的に下落していくと想定し、国内市況は市場動向の不透明さも踏まえ一部保守的に設定している。原油の代替調達および石油製品の輸入に伴う追加コストが発生し、期初以降の原油価格下落に起因するマイナスのタイムラグにより利益が押し下げられることを想定する。一方、石油化学事業においては、代替ナフサ調達に伴うコストは販売市況の改善により相殺を見込んでいる。また、石油開発事業では、7月までは生産制約の影響を織り込む一方、8月以降は高水準の原油価格による収益下支え効果を見込むとしている。
2026年度の連結通期計画は、経常利益が1,150億円(在庫影響50億円を含む)、当期純利益が440億円(同)。計画の前提となるドバイ原油価格は1バレル当たり89ドル、為替レートは1ドル当たり155円に設定されている。配当については、中間配当75円、期末配当90円を合わせ、年間配当165円を予定している。
中期経営計画の成果
企業価値向上への取り組みとして、第7次連結中期経営計画における各領域の成果が示された。
Oil領域では、製油所の稼働最大化に向けたDX強化、ヘイル油田の2024年12月末からの本格的な増産開始、基礎化学品事業の構造改善などを実行した。New領域では、事業環境変化に応じて戦略的に洋上風力の入札を見送った一方、日本初となる国産SAF(Sustainable Aviation Fuelの略。持続可能な航空燃料)の大規模生産開始といった国産SAF量産化、グリーン電力サプライチェーンの構築(陸上風力の発電能力拡充やグリーン電力販売の顧客網拡大など)、機能化学品の収益拡大(半導体フォトレジスト用樹脂など)、次世代エネルギーの取り組み、CCS(排ガスからCO2を回収し、地中等に貯留する技術)及びCCU(二酸化炭素の有価物変換)を推進した。
岩谷産業との資本業務提携においては、SAFおよびグリーンLPGの製造・供給、ならびに水素サプライチェーンの構築に向けた取り組みが進められている。
国産SAFサプライチェーンの構築には岩谷産業が参加し、堺製油所構内でのパートナーとのSAF製造や、グリーンLPGサプライチェーンの構築に向けた事業性評価を開始した。
水素サプライチェーンの実現・拡大に向けては、両社の知見やインフラを最大限に活用する考え。具体的には、千葉製油所の資産を活用した水素事業の具体化を進めており、2029年頃の稼働開始を予定している。また、2023年に設立された岩谷コスモ水素ステーション合同会社を通じて商用車向け水素ステーションの着実な運営と拡大を図るほか、コスモ岩谷水素エンジニアリング合同会社を通じて自社・他社を含めた水素サプライチェーンに関わる設備設計や建設工事といったエンジニアリングを実現する方針だ。
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