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事故車損害調査協会(DAA)がレーバーレート市場の全国価格調査を一般公開

~国産・輸入車ともに単価上昇、地域差も明確に~

  • #ニュース

2026/04/14

 一般社団法人事故車損害調査協会(中谷昌平代表理事、以下DAA)は、会員工場を対象に実施した今年の「レーバーレート市場価格調査報告書」をwebサイト上で一般公開。

この記事では、同調査結果の要点と詳細なデータを分かりやすく解説する。

2026年のレーバーレートは国産・輸入車ともに上昇傾向が鮮明に

 今年のレーバーレート(工賃単価)市場価格調査によると、国産車・輸入車ともに前年(2025年)と比較して平均単価が上昇していることが明らかになった。約1年間でレーバーレートのベースアップが確認された背景には、物価高騰や設備投資、国土交通省ガイドラインがあると思われる。調査は今年2月1日~28日の期間にGoogleフォームを用いて実施され、回答結果を算術平均法を用いて分析(2025年の同調査期間は2月17日~3月16日)。

2026年レーバーレートの平均値と適正範囲の詳細データ

①国産車、輸入車の全国平均価格と前年比較

 2025年と今年の全国平均を比較すると、約1年間で国産車は約685円、輸入車で約845円の上昇が確認された。

車種

2025年 全国平均

今年(2026年)全国平均

上昇幅

国産車

8,228.3円

8,913.8円

約685円アップ

輸入車

9,797.2円

10,642.0円

約845円アップ

②統計データから見るレーバーレートの「適正範囲」

 報告書では平均値だけでなく、標準偏差を用いた統計的なボリュームゾーン(適正範囲)も提示している(外れ値は除いて算出)。今年の標準偏差は国産車が1,088.4であるのに対し、輸入車は1,888.6となっており、輸入車の方が価格設定のばらつきが大きい。

区間(2026年データ)

国産車

輸入車

1シグマ区間 (※1)

7,825.4円 ~ 10,002.2円

8,753.4円 ~ 12,530.6円

2シグマ区間 (※2)

6,737.0円 ~ 11,090.6円

6,864.8円 ~ 14,419.2円

※1”1シグマ区間”とは、全体の約68.3%が収まる”一般的、標準的”な範囲を示す。
※2”2シグマ区間”とは、全体の約95.4%が収まる実質的な市場全域を示す。

③【地方別調査結果】輸入車は中国・四国地方が関東を上回る

 全国を7つに分けた地方別の調査結果では、国産車と輸入車でトップとなる地域が異なる結果となった。

  • 国産車のレーバーレート:最も高い水準を示したのは関東地方の9,166.6円だった。
  • 輸入車のレーバーレート:最も高かったのは中国地方の11,208.3円、次いで四国地方の10,840.3円となり、いずれも関東地方(10,798.3円)を上回る結果だった。

全国平均レーバーレートと統計の概要

客観的なデータに基づいた適正な協定交渉への活用を

 DAAは、今回の調査結果を国土交通省へ提出。各工場に対しては、この数値を保険会社との協定時に「感情論ではない客観的な交渉材料」の1つとして活用することを推奨している。DAAの中谷昌平代表理事は、調査結果を踏まえて次のように述べた。

「適正な工賃の確保は工場経営にとって死活問題。今後、自社の技術力や設備投資に見合ったレーバーレートを裏付けのある証拠で主張していく必要がある。報告書の数値を大いに活用し、工賃単価の設定を見直すとともに、保険会社とより透明性の高い協定交渉へとつなげていただきたい」。

 なお今回の全国調査については、 一般社団法人事故車損害調査協会(DAA)のwebサイトにある”2026年レーバーレート調査結果”から資料をダウンロードできるため、確認いただきたい。