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鈑金野郎、“軽鈑金講習”を全国各地にて出張開催
2026/06/15
加納 貴志氏
鈑金野郎の名称でInstagramなどのSNSで情報発信し、鈑金作業を初心者でも分かりやすく実習形式で学べる軽鈑金講習を開催する加納貴志氏。鈑金技術者として働くかたわら、LASTHOPEのスーパーバイザーも兼務する。講習依頼が全国から多く寄せられ鈑金塗装業界内外での認知度も上がりつつある同氏に目的地を聞いた。
感覚と理論を技術へと紡ぐ
25年近く鈑金技術者として鉄と向き合ってきた加納貴志氏。そんな言語化・可視化といった今の風潮とは真逆の、手の感触やハンマーの音などを五感で読み解き技術として身体に染み込ませる経験を経てきた。昔堅気の技術者が多い現場で「見て覚えろ」とすら言われなかった修業時代も過ごしたという。
現在の人手不足の現場では、そういった方針で技術者を教育する行為は離職のリスクを伴う。車の素材や構造、機能も一昔前とは大きく変化し、高張力鋼板や超高張力鋼板、アルミ合金、ADASなどの様々な要素が複雑に絡み合っている。「感覚的に直すだけでは、カーオーナーの安全は守りにくく現場を維持するのも難しい時代になっている」。
加納氏の主催する軽鈑金講習では、未経験やさらに腕を磨きたい若手から中堅の技術者を対象にしている。熟練技術者が培ってきた技を経験の浅い技術者でもどう再現しうるかに焦点を当て、特に損傷個所の可視化と対応方法について主に取り扱う。
講習内では、プレスラインが戻らない、面が決まらない、絞りが効かないといった現場の技術者が抱える悩みに対し、“なぜ”を付けてテーマとして扱い、現場で活用しやすい知識と手段を伝える。「鈑金に必要なのは作業技術だけでなく、鉄板の状態を正確に見抜く力や素材を理解する力なども必要。受講者の経験や感覚、技に判断基準や理論を添えてあげたい」。
「鈑金は楽しいもの。でもそこにたどり着くまでに折れてしまう人も多い」。そのため講習は、凹みの仕組みやハンマーとドリーでの叩き方など、技術者であれば一度は耳にした基本的な内容とし、講習後に反復練習で習得しやすく構成している。理想は技術者の感覚・経験値を理論とつなぎ現場で試せる技術として、昇華させるサポートに講習が役立つことだという。「技術者としてさらなる研鑽を積みつつ、次世代の技術者が誇りを持って仕事ができる手助けをしたい」。
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