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【車業界版・今日は何の日】7月12日は「初代NSX生産終了発表日」!現場で使える顧客トークネタ
~アルミニウム素材について~
2026/07/12
7月12日は初代「NSX」生産終了の発表日
2005年7月12日は、ホンダの和製スーパーカーである初代「NSX」が、同年限りでの生産終了を発表した日。
1990年の登場以来、世界中の自動車ファンを魅了した名車だが、車体業界におけるNSXの最大のトピックは、量産車として世界初採用となった「オールアルミボディ」である。
アルミニウムは鉄よりも軽く(約3分の1程度)錆びにくい反面、車体修理においては全く異なる性質を持つ。最大の特徴は、熱伝導率の高さと660℃という融点の低さ(鉄は1,536℃)だ。鉄と同じ感覚で行うと、熱が周囲に逃げてうまく溶接できない一方で、一気に融点に達してパネルが溶け落ちる(穴が開く)リスクがある。また、引っ張り強度は低く、無理に引き出すとすぐに裂けてしまうため、テンションの掛け方や叩き出しには特有の材料力学の理解が必要となる。
さらに注意すべきは「電食」のリスク。アルミパネルに鉄粉が付着した状態で水分が加わると、化学反応を起こして急速に腐食が進行する。そのため、スチール用とアルミ用の工具(ハンマーやグラインダー等)の共用は厳禁であり、サンディングで発生する粉塵が混ざらないよう、アルミ修理専用の隔離された作業スペースと専用集塵機を設ける必要がある。
初代NSXの登場から年月が経ち、現在ではボデー外販やメカ部品にアルミを採用する車両が一般化している。それに伴い、スタッド溶接機もアルミ専用のコンデンサーディスチャージ(CD)方式が普及した。素材の進化に合わせて、補修技術も確実に最適化されているのだ。
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