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「35歳以下」の車好きを取材! その2 【トヨタ・カローラ】 

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2026/03/29

35歳以下のクルマ好きが集まる「第3回YOKOHAMA Car Session~若者たちのカーライフ~」が3月21日に横浜みなとみらいの臨港パークで行われました。


参加者インタビュー第3弾として、1998年式トヨタ・カローラに乗っているTUNAさんに話を伺います。


ヨーロッパを6000km走破するため、イギリスで一台のトヨタ・カローラを購入したTUNAさん。その車は単なる移動手段ではなく、子どもの頃からの憧れを形にした、世界で一番好きな車でした。2019年、相棒と共にニュルブルクリンクを駆け抜け、イタリア・ベネチアまで旅をしたエピソードから、英国生産ならではの品質、そしてあえて傷を残すという独特のこだわりに至るまで、この一台に込められた深い愛情と物語を伺いました。



ヨーロッパ旅行の相棒は現地購入。6000kmを走破したカローラとの出会い


――このカローラは、ヨーロッパ旅行を機に現地で購入されたそうですね。

TUNAさん:はい、ヨーロッパをレンタカーで6000kmほど巡ろうと計画していたのですが、借りるよりも買ってしまった方が安いことに気づいたんです。どうせなら、子どもの頃から一番好きだったこの丸目の5ドアのカローラにしようと。元々持って帰ってくるつもりはなかったのですが、だんだん愛着が湧いてきて、日本に連れて帰ることにしました。


――ご自身の好きな車を探して購入されたのですね。海外での手続きは大変ではなかったですか?

TUNAさん:かなり時間はかかりましたね。購入を決めてから実際に手に入れるまで4ヶ月ほどかかりました。まずイギリス国内で住所を貸してくれる方を探し、そこに保険の書類などを届けて登録手続きを進めました。日本人駐在者向けの中古車屋さんがあるのですが、そこでお世話になりました。僕のこだわりもあって、好きな緑色でマニュアル車、走行距離10万km以下という条件で探したので、見つけるのにも時間がかかりました。


――日本で販売されていた「カリブロッソ」とは違うモデルですか?

TUNAさん:はい、少し違います。ただ、カリブロッソが日本で販売されていたおかげで、部品が国内で手に入るというメリットはありますね。まだお世話にはなっていませんが、いざという時の安心感につながっています。


旅のハイライトはニュルブルクリンク。エアコンなしでベネチアへ



――購入後は、そのカローラでヨーロッパを旅されたのですね。

TUNAさん:2019年の夏に、有給休暇をつなげて21日間ほどの休みを取り、イギリスからドーバー海峡を渡ってヨーロッパ大陸へ向かいました。旅の第一目的は、この車でニュルブルクリンクを走ること。人生の目標だったので、それを達成できたのは感慨深かったですね。


――ニュルブルクリンクを走るために、車を購入したという側面もあるのでしょうか。

TUNAさん:そうですね。現地でスイフトスポーツなどをレンタルして走ることもできますが、6〜7万円ほどかかりますし、自損事故を起こすと全損扱いで全額弁償になります。このカローラは750ポンド、日本円で約10万円でしたから、万が一のことを考えても買った方が安いという結論に至りました。


――旅の中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?

TUNAさん:車の引き渡し日にエアコンが付いていないことに気づいたことです。他の部分にこだわりすぎて、当然付いているものだと思い込んでいました。この時代のイギリス車には付いていないことが多いんですね。南はイタリアのベネチアまで行ったのですが、地中海沿いはやはり暑くて、車内で熱中症になって倒れてしまいました。


英国生産の信頼性と、あえて残す「味」


――このカローラはイギリスで生産されたモデルとのことですが、品質はいかがですか?

TUNAさん:非常に高いです。この車はトヨタのダービーシャー工場で、日本からの輸入部品を使って生産された初期のモデルらしく、一度も壊れたことがありません。例えばアメリカのケンタッキー工場で生産されたセプターや、同じく英国生産でもアベンシスなどは壊れやすいという話を聞きますが、この車は本当に丈夫ですね。日本車ならではの信頼性を感じます。


――ボディの傷やへこみをあえて残しているそうですが、何か理由があるのでしょうか。

TUNAさん:はい、外装は一切直していません。この車は、もともとイギリス人のおじいさんが乗っていたのですが、その方が付けたであろうフェンダーやリアパネルのへこみも、この車の歴史の一部だと考えています。最近、天井のクリア塗装が剥げてきましたが、それも「味」として、このまま乗り続けようと思っています。


――まさに、この車と共に刻んできた歴史そのものですね。

TUNAさん:そうですね。フロントについているヨーロッパ仕様のナンバープレートも、イギリスで最初に取得したものをそのまま付けています。この車でヨーロッパを走ってきた証ですから。これからも大切に乗り続けていきたいです。



――素敵な車をありがとうございました
(文・写真:古瀬敏之)