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BASF、ルノーとデュル社との協業による塗着効率100%の2トーンカラー塗装技術で表彰を受ける
1回の塗装工程で同時に2色を塗布可能なウェットオンウェット塗装でマスキングを不要に
2025/07/31
ドイツBASFコーティングス事業本部は2025年7月10日、同年6月に開催された「L'industrie s'engage par l'Usine Nouvelle」のイベントで、フランスのルノー・グループおよびドイツのデュル社とともに、ルノーのモブージュ工場に導入されているオーバースプレーフリー塗装(OFLA。塗りはみ出しのない塗着効率100%の2トーンカラー塗装)プロセスが、革新的プロセス部門の「Trophee de l'Industrie s'engage 2025」を受賞したことを発表した。
「Trophee de l’Industrie s’engage 2025」受賞の様子
OFLAは、一体型のウェットオンウェット塗装プロセスにより、2トーンカラーの量産ラインにおいて、1回の塗装工程で同時に2色を塗布することを可能にしたもの。
従来の2トーンカラー塗装では、車両は塗装工程を2回通過する必要があり、その間は人の手で広範囲をマスキングする必要がある。その結果、多くの労力と時間を要し、大量の廃棄物とエネルギー消費が発生する。
OFLAは、デジタル印刷技術に着想を得たミストフリーで高精度なジェット塗装システムを採用することで、異なる色のルーフやA~Cピラー部なども、塗りはみ出しなしでピンポイントに塗装することができる。これにより、マスキング材が不要となるうえ、完全に塗装工程が自動化されることで、塗装工場における2トーンカラー車の生産能力を向上させることが可能になった。
BASFコーティングスのグローバル開発ベースコートチームのプロジェクトリーダー、シュテファン・ロールマン氏のコメントは以下の通り。
「マスキングと組み合わせた従来のスプレー塗装と比較して、塗着効率は100%となり、この技術は環境、経済の両面で目に見える効果をもたらす。塗装にかかるコストは最大70%削減でき、マスキング材の廃止によって車両あたり1.6kgもの廃棄物が削減された。また、エネルギー消費量は最大80%削減、CO2相当排出量も約80%削減された」
ルノー・モブージュ工場のBASFコーティングスチーム
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