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アクゾノーベル、日本ペイント&シャーウィン・ウィリアムズ連合からの買収提案を拒否

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2026/05/28

 オランダの塗料大手アクゾノーベルは2026年5月27日、日本ペイントホールディングスおよび米シャーウィン・ウィリアムズのコンソーシアム(共同連合)から提案されていた全株式取得による買収案を拒否したと発表した。同社は、2025年11月に発表した米アクサルタ・コーティング・システムズとの対等合併を引き続き推進し、米国証券取引委員会(SEC)へ合併案の詳細を記載した届出書の提出を行う方針である。

 このアクゾノーベル側の発表を受け、同日に日本ペイントグループおよびシャーウィン・ウィリアムズのコンソーシアムも声明を発表。アクゾノーベル取締役会による買収提案拒否の通知を受理したことを確認し、今後の対応について検討を進めていることを明らかにした。


アクゾノーベル側の見解:提案額と実現性に懸念

 アクゾノーベルの発表によると、コンソーシアムからの提案は4月16日の初期提案に続き、4月29日に提出されたもので、1株当たり73ユーロの全額現金による買収提案(条件付き・非拘束的)であった。しかし同社の経営委員会および監査役会は、この提案価格がアクゾノーベルの価値や、アクサルタとの合併によってもたらされる長期的な見通しを充分に反映していないと判断した。

 さらに、各国の規制当局による承認プロセスや、提案された事業分割に伴う複雑さから、取引の確実性が不充分であると指摘。アクサルタとの既存の合併契約において定められている「より優れた提案(Superior Proposal)」には該当しないと結論づけた。同社は引き続き、アクサルタとの対等合併を全会一致で推奨する立場を維持している。


コンソーシアム側の見解:資金調達の条件なし、事業成長を最大化する戦略的提案

 一方、日本ペイントグループとシャーウィン・ウィリアムズのコンソーシアムは、アクゾノーベルとアクサルタの合併案が公表されたことを受け、全額現金による友好的な公開買付提案を共同で提出していた。また、本提案にはいかなる資金調達条件も含まれておらず、コンソーシアム両社の株主承認を前提とするものでもなかったとしており、コンソーシアム側は、この提案がアクゾノーベルの全ステークホルダーの利益を考慮したものであると主張している。

 コンソーシアムによって提示された事業分割案は次の通り。


日本ペイントグループ:アクゾノーベルの建築用塗料および工業用コーティング事業(Deco事業)を取得。


シャーウィン・ウィリアムズ:船舶用塗料、保護・ヨット用塗料、航空宇宙用塗料、自動車補修用塗料、および粉体塗料事業(Coatings事業)を取得。


 コンソーシアム側は、両事業がそれぞれ強固な基盤を持つグローバル企業の一部となることで、新たな経営資源や資本へのアクセスが可能になり、持続的成長の加速が実現できると主張。また今回の提案は、日本ペイントグループにとって「Dulux」ブランドのグローバルレベルでの再統合を含む建築用塗料ポートフォリオの強化と国際的な成長加速につながり、シャーウィン・ウィリアムズにとっては既存ポートフォリオの補完に加え、同社のプレゼンスが限定的であった工業用コーティング分野での地位強化をもたらす内容であったとして、その意義を示している。

 買収提案が受諾されなかったことで、コンソーシアム側は今後の対応について検討を進めるとしており、世界の塗料業界再編をめぐる巨大企業の次なる動向に、引き続き高い関心が集まっている。