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日産京都/愛知自動車大学校:フェアレディZとパオ、一時代を築いた名車をクラシカルかつレーシーにカスタマイズ【東京オートサロン2022詳報】
初代フェアレディZ432を現行6代目で再現した「S340Z」、パオをフルレストアのうえボーイズレーサーに仕立てた「P80´s」を製作・出品
2022/02/10
1月14~16日に千葉県の幕張メッセで開催された「東京オートサロン2022」で日産京都自動車大学校は、現行6代目Z34型日産フェアレディZをベースとして初代S30型フェアレディZの伝説的高性能モデル「Z432R」の外観を再現した「S340Z」を展示。また日産愛知自動車大学校はバブル経済期のパイクカー・日産パオをフルレストアのうえボーイズレーサーに仕立てた「P80´s」を出品した。
日産京都自動車大学校「S340Z」
フェアレディZは1969年デビューの初代から、今回のオートサロンが日本仕様プロトタイプ初公開の場となった新型(正確には現行モデルのビッグマイナーチェンジ版)まで、小柄なファストバックボデーに大排気量のエンジンを搭載し後輪を駆動することを大きな特徴としている。
だが初代と6代目とでは全長・全幅・ホイールベースとも200mm以上の開きがある。そのうえ外板の面構成も、初代は比較的直線的で順反り、6代目は曲線的かつ逆反りの面が多い傾向にあるため、カスタマイズする箇所とベース車のものを流用する箇所とをスムーズにつなぎ、違和感のないシルエットを与えるのは決して容易ではない。
サイドビューはキャビンまわりこそベース車の面影を残すものの前後のつながりに違和感は極めて少ない。ブレーキキャリパーは京都をイメージした紅葉柄に塗装されている
製作に携わった日産京都自動車大学校の学生によれば、「S340Z」の製作にあたってはドアパネルとピラー、ルーフ以外の外板は全面的に変更。そのうえでオリジナルの部品を新規に製作したり、初代や5代目Z33型、6代目の純正部品を上手く活用しながらベース車のサイズ・形状に合うよう加工したりと、並々ならぬ苦労があったという。しかもコロナ禍のピーク時は休校のため製作中断を余儀なくされ、時間的制約も厳しかったようだ。
なお、初代のアイキャッチとも言える丸目のヘッドライトは、直径が全く同じ現行スズキ・ジムニー用のものを流用。ボデーカラーはロックペイントの自動車補修用塗料「プロタッチ」とその調色データを用い、Z432Rと同じグランプリオレンジにオールペイントしている。
その仕上がりはまさに「現代に甦ったZ432R」。時を同じくして日産ブースでは偶然にも、新型をZ432R風に仕立てた「フェアレディZカスタマイズドプロト」が参考出品されていたが、日産京都自動車大学校の「S340Z」はまさに、現行モデルの純正カスタマイズパーツとして存在しても決して不思議ではないと思わせる完成度の高さだった。
Z432Rのシルエットを再現するためリヤまわりはバックドアを含めて全面的に変更。リヤコンビランプは初代のものを使用している
日産愛知自動車大学校が製作した「P80´s」は、同校に長期間放置されておりボデーの腐食も進んでいたというパオをフルレストアのうえ、オリジナルの前後オーバーフェンダーやチンスポイラー、リヤバンパーを製作。スチールホイールは切断のうえワイド化した。
日産愛知自動車大学校「P80´s」
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