Q&A 

    非連続パネルの加算基礎指数について

    • #塗装
    • #見積り

    2013/02/05

    Q

    質問者
    RYO さん

    4ドアタイプの車両をフロントフェンダ取替、リアドア取替やフロントフェンダ取替、クォータ鈑金または取替によって修理した際など、修理部位が連続していない場合に見積もりソフト上では加算基礎指数が連続していない場合なのに2枚塗りの指数など実際の数値より低く設定されてしまいます。

    修理部位が連続していない場合の加算基礎数値について教えてください。

    A

    回答者
    プロトリオス

    自研センターのホームページには『指数Q&Aコーナー』があり、
    同コーナーの『塗装について』の4番目の質問に次のようなものがあります。

    Q:玉突き事故で前後に損傷がある場合、それぞれ計算して加算するのですか
    A:前後や左右に離れた部位の損傷には対応していません。
      指数を参考に、損傷程度と作業実態に応じて個別に判断してください。

    このことから、連続しないパネルの損傷を前提とした作業は指数の範囲外の作業となります。

    今回のような連続しないパネルを塗装する場合、

    【パネルの塗り数値を単体塗で計上し、加算基礎数値は枚数分に合わせたものを参考に計上する】

    方法が考えられます。

    ご存知の通り、塗り数値には複数塗と単体塗の2種類があります。複数塗の数値は単体塗に比べて低く設定されており、その理由は隣接するパネルを同時塗装することで作業効率が向上するためです。
    つまりパネルが連続しない作業案件の場合は、2枚作業を行なったとしても複数塗りの数値を計上する事は実際の作業にそぐわない可能性があります。こうしたケースでは単体塗りの数値を参考に適宜計上されることをお勧め致します。
    尚、修正パネルの塗り数値は取替パネルとは異なり単体塗の数値をパネル毎に設定しておりません。修正パネルの単体塗数値の求め方は、複数塗の塗り数値に対してパネルの大小にかかわらず0.40を足すことで運用致します。

    塗り数値は単体塗で設定された高めの数値で交渉できる余地があると考えられる一方で、加算基礎数値への工数追加は作業内容によっては難しいと考えられます。理由は下記の通りです。

    『加算基礎指数が連続していない場合なのに2枚塗りの指数など実際の数値より低く設定されてしまいます。』というご質問の文面から推察するに、ソリッド以外の塗色の場合を指してご指摘されているようですので、それを前提に立ってお答え致します。

    まず、加算基礎数値とは準備作業、調色作業、塗膜加算(ソリッド以外に設定されるボカシ作業やクリヤー塗装、それに伴う養生の増加分などをまとめたもの)で成り立っております。非連続パネルであることによって異なると考えられるのは、3つ目の塗膜加算の部分であると考えられます。そのほかの部分はパネルが離れたことによって準備する工具の種類や数が大きく変動したり、色が変わったりはしない為です。また、加算基礎数値で勘案されているボカシパネルの枚数は2枚です。これらの点をご理解頂いた上で、作業例をもって加算基礎数値を加減できるかどうかを考察致します。

    ご質問のあった例で『4ドアタイプの車両をフロントフェンダ取替、リアドア取替(塗色はソリッド以外。以下作業例はソリッド以外を前提として解説する)』した作業を2枚分の加算基礎数値で計上した場合。ボカシ塗装はフード、フロントドア、クォータパネルの3枚分と考えられます。前述の通り、加算基礎数値にて勘案されているボカシパネルの枚数は一律2枚です。1枚分のボカシ塗装が計上から漏れています。しかし、例に挙げたケースでは加算基礎数値を増やして計上することは難しいと考えられます。
    理由は、クォータパネルを損傷した場合ではリヤドア、トランク、ボデーロワバックパネルの3枚をボカシ塗装する必要があるためです。指数はボカシパネルが3枚となるケースは作業の平均として考慮に入れた上で策定されております。先のクォータパネルのケースとは反対に、工場が得をするケースを挙げると、リヤドアの後部1/3修正の作業をし、ボカシ塗装がクォータパネル1枚で済んだ場合が考えられます。ボカシパネルが1枚で済んだ場合でも加算基礎数値は2枚分のボカシ塗装を計上できる為です。

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