Q&A 

下請法 取引業者の出張料等の請求

  • #見積

2026/09/04

Q

質問者
杉本さん

下請法により取引業者から出張費や車両納引費用を請求をして頂くことになっていますが
保険会社やユーザーへの請求はできるのでしょうか
一部保険会社から それはそちらの経費だからお支払いできませんとの事
ご見解よろしくお願いします
又、請求できるとすれば 利益を足すことができますか

A

回答者
プロトリオス

結論から申し上げますと、保険会社やユーザー様に対して出張費や車両納引費用のご請求は正当な権利であり、何ら問題ございません。
令和7年3月に国土交通省より発表された「車体整備事業者による適切な価格交渉を促進するための指針」において、件に関しましても言明されておりましすし、それを保険会社が知らないはずはあり得ません。


また、(一部保険会社の)「そちらの経費だから」という発言も問題となる可能性がございます。

取引業者様から請求された出張費や車両納引費用は、修理作業を実施するための「原価」です。これを保険会社が勝手に「(工場の)一般経費」と片付け、かつ価格転嫁を拒否するのは「買いたたき」となり得る行為です。

以前であれば「納引(の費用)は工場側のサービス(=一般経費)だから」と過去の慣例のままスルーされていたかもしれませんが、現在の適正取引の枠組みには適合しません。


たとえば御社がその費用分を見積書に計上することを(保険会社に)拒否された場合、その項目を削除せず「0円:自社負担(保険会社より拒否されたため)」と記したうえ、履歴をしっかりと残しておいてください。

そしてその内容を、国土交通省のHPにございます情報提供窓口へご提供くださいますよう。


ただお気をつけいただきたいのは、ご質問者様が保険会社と「納引は指数対応単価等に含む」などと契約を交わしている場合、「そちらの経費だから」でも何ら問題はなく、別途請求することは不可能です。


次に、「利益を足すことができますか」というご質問につきまして。

外注費に自社の利益や手数料を上乗せすることは、法的に問題ございません。御社であれば、(納引の際の)陸送の手配、日程調整、立て替え払いも実施されているかと思います。これら工数に対する対価(利益)を原価に乗せて請求するのは商取引の一環かと。


【注釈1】

下請代金支払遅延等防止法(下請法)は2026年1月、「中小受託取引適正化法(取適法)」として改正されておりますのでお気をつけいただけますよう。

【注釈2】

取引業者様が実施されている納引作業は、営業許可もしくは有償運送許可を得ていることを前提としています。