Q&A 

部品代やナンバー代の保険請求額について

  • #見積

2022/07/09

Q

質問者
TMさん

 修理に使用する部品には、それぞれメーカー希望小売価格が設定されています。
部品の仕入れ先によっては、一定のレスを受けて仕入れることが出来る場合もあれば、定価でメーカー希望価格で仕入れなければならない場合もあります(中には送料など仕入原価がメーカー希望小売価格を越えることもあるかもしれません)。メーカー希望小売価格で仕入れた純正部品の費用を保険会社へ請求する場合、自社で粗利を上乗せして請求することは法律上問題ないでしょうか?
 また、陸運局で支払ったナンバー代や封緘代について、支払った額以上の請求をすると問題でしょうか?(代行費用ではなくナンバーや封緘そのものに対する価格設定として)

A

回答者
プロトリオス

ご質問ありがとうございます。部品代等の保険請求について回答させて頂きます。
 部品代やナンバープレートの封印代を損保に請求する時に、自社の利益を乗せて計上する事は法律上問題なかったかと思われますが、そのような事例を、あまり、聞く事がないという事も事実です。日頃の、また、これからの保険会社とのお付き合いを考えると、あまり、お薦め出来るものではありません。仮に認められたとしても、一過性のものとなる可能性が高いかと思われます。
 仕事量が減っている中で、いかに、利益を確保していくかという事は、今後、継続されていく問題である事は間違いありません。ご存知のように、車体修理業界では、ディーラーや整備工場等からの下請けが中心になっているボディーショップが多い事も事実です。いわゆる、工賃レスが発生する作業を請け負う事になり、場合によっては50%以上のレスで仕事をしなければならない事もあると聞き及びます。このような状況の中で、工場が部品代に利益を乗せたくなるのも、理解出来なくはないですが、冒頭に記した通り、あまり、お薦めはしません。最悪、仕事そのものを失いかねません。
 自社の利益を見直すというのであれば、身近なところでは、自社のレーバーレートそのものを見直すという事になるのではないでしょうか。工場の現状を踏まえた上でレーバーレートを見直し、これをもとに保険会社と交渉して、指数対応単価に反映させる事が出来れば、多少でも利益アップに繋がります。もちろん、モレのない正確な見積書の作成という事が前提になります。いくら、レーバーレートを見直したからとは言え、モレがあるようであれば元の木阿弥です。
 もちろん、これが全てではありませんので、各工場にあった方法で、各部署、各部門を見直して頂いて、改善すべきところは改善して、少しでも利益確保に繋がればと思います。