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    日産、インフィニティ Q50に青、緑、紫と色相が変化するブラックオパールメタリックを設定

    • #その他

    2023/01/26

    青色に見えるショット。濃紺色に近い印象。写真では紫と青の別が難しい。現物ではより見えやすいのかもしれない

    緑色に見えるショット。強く光が当たると緑味が増して見えるようだ

    紫に見えるショット。青色に見える程度の明るさで見ると紫色が浮かんでくるようだ。青、緑、紫、を見てきたが、補修を考えると彩度が高くないことが救いか

    画像処理で色味を強調したもの。カーメーカーが公式で出した色味ではないので注意。あくまで色の見え方の参考に。光の加減で青、緑、紫が見える


     米国の塗装技術者は新しい難題を抱えたかもしれない。日産は米国で販売しているINFINITI Q50(日本名スカイライン)の2023年モデルにおいて、新色ブラックオパールメタリックを採用すると発表した。国内モデルへの導入は未定。
     同色は明かりや見る角度によって青、緑、紫に色相が変化する特殊な塗色だ。カスタム系の塗色では一般に緑と紫など2色までが一般的であり、3色の色相変化を伴う塗色が量産車で設定されるのは珍しい。塗色の開発にあたり日産スカイラインR33、R34系の第2世代GT-Rで採用されていたミッドナイトパープルをイメージして作られたという。Q50のグレードRED SPORT 400にオプション設定され、価格は2,200ドル(286,000円 1ドル130円換算)。トヨタのレクサスLSに採用された銀影ラスター(1L3)の価格が300,000円(税別)であり、それに匹敵する価格設定となっている。
     塗膜構造について細かい発表はないが、クロマフレアのようなカスタム塗料で利用される分光性顔料(※)に近いものが採用されていると見られる(日本国内では、日本ペイントが販売しているマジョーラの顔料として採用されていることで有名)。いずれにせよ、一般的な補修用塗料では対応が難しいことは確かだ。分光性塗料を使用した塗色を塗る場合、一般に顔料を薄く均一に並べるように行う。また、カラーベース部の中研ぎは顔料の配向に影響があるためできないことから、下地の作り込みと、ゴミブツを塗装段階で付けないことが求められる。そのため塗装には一般的な塗色と比較して高い技量と工数が必要となる。
     繰り返すが、日本国内への導入は確認されていない。しかし、量産車にこのような特殊な塗色が設定され、今後の反響次第で類似した塗色が国内でも採用される可能性を予感させるものである。

    (※)分光性塗料:顔料を何度も着色し、光が顔料に当たったとき光線の反射が表面だけでなく、透過した下層の色も透けて見えるように作られたもの。顔料に当たった光線が表面を透過し下層から反射する際、特定の波長の光を反射するようになる(分光効果による干渉波長が発生する)。また、反射される光線の波長は光の入射角の影響を受けることから見る角度や光源となる明かりによって色が変化する。

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