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    大日本塗料、環境と塗料についてのセミナー2022を開催

    • #ニュース

    2022/08/08

     大日本塗料(本社=大阪府大阪市)は7月15日、オンラインで「環境と塗料についてのセミナー2022」を開催した。
     同セミナーは、同社の環境問題への取り組みを広く発信することを目的に2003年から開催しており、今回で19回目を迎える。今年のテーマは「コーティング技術によるSDGsへのアプローチ」。冒頭の挨拶で里隆幸社長は、同社が掲げる新しい価値の創造を通じて地球環境や資源を護り、広く社会の繁栄と豊かな暮らしの実現に貢献する企業理念に触れつつ、「本セミナーが皆様の仕事に役立つことを願っている」と述べた。
     当日はものつくり大学 名誉教授/特別客員教授 博士(工学)・近藤照夫氏による基調講演に加え、同社社員による4つの講演が行われた。演題及び発表者、主な内容は次の通り(発表順、敬称略)。


    挨拶する里隆幸社長

    基調講演 公共建築工事標準仕様書の改定概要と建設分野におけるSDGs/ESG
    ものつくり大学 近藤照夫
     国土交通省が発表する「建設投資見通し」を基に昨今の動向を読み解いた後、3年ごとに改定され、今年3月に令和4年版が公表された「公共建築工事標準仕様書」及び「公共建築改修工事標準仕様書」の改定内容を解説した。
     また日本の建設分野におけるSDGs/ESGと題し、塗料・塗装分野に関連深いGoalsに対する私案を述べるとともに、大手設計事務所及び大手ゼネコンがすでに取り組むSDGs/ESGの活動を紹介した。


    塗料とSDGsの関わり
    環境品質保証部 戸松春花
     同社が今年度からサステナビリティ委員会を立ち上げ、取り組み方針・KPIの策定、進捗管理、事業ポートフォリオ見直しなどを進めていることを報告。また、労働安全衛生法関連規制の改正について、図表を交えながら具体的な対応策を解説した。


    塗料・塗装のSDGsへの取り組み 〜二酸化炭素排出量削減・健康安全に向けて
    建築塗料事業部 テクニカルサポートグループ 藤本武司
     CO2排出量削減のアプローチを提案した上で、塗料の性能、塗装仕様、塗料配合による同社の排出量削減に向けた取り組みを紹介。さらに、抗ウイルス・抗菌性塗料、臭気対策に特化した水系塗料の開発について解説した。


    鋼構造物塗装におけるSDGsへの取り組み
    構造物塗料事業部 テクニカルサポートグループ 田邉康孝
     鋼構造物塗装の市場動向を解説した後、同社の鋼構造物製品に対するサステナビリティへの取り組みを紹介。また、最新技術である「重防食シート工法」の開発背景、設計思想、従来工法との違いなどを解説し、CO2ならびにVOCの削減に寄与することを訴えた。


    環境色彩におけるカラーコーディネーションの視点
    カラーセンター 松本理沙
     建造物は景観=公共の一部であり、主役はあくまでも景観であることを強調。建造物の色彩は、ごく一部であっても公共全体に強く影響を及ぼすため、素晴らしい景観や文化を未来に受け継いでいくためにも、色彩選びが重要であることを訴えた。

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