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【車業界版・今日は何の日】9月2日は「靴の日」!現場で使える顧客トークネタ
アルミホイールのガリ傷修理と、ダイヤモンドカット切削の修復理論
2026/09/02
■ 9月2日は「靴の日」
9月2日は「く(9)つ(2)」の語呂合わせから、銀座の靴専門店ダイアナが制定した「靴の日」。
自動車における「靴」といえば、路面と直接接するタイヤと、それを支えるホイールではないだろうか。日常的な運転において、狭い路地のすれ違いやコインパーキングの精算機に幅寄せした際、縁石でアルミホイールのリムを削ってしまう「ガリ傷」のトラブルは、一般ドライバーを深く落胆させる定番の悩みである。
■ アルミホイールの構造と「塗装仕上げ」の補修セオリー
ホイールのガリ傷修理は、ホイールの「表面仕上げの種類」によって修復アプローチが全く異なる。一般的なシルバーやガンメタなどの「塗装仕上げ」のアルミホイールの場合、多くの鈑金塗装工場ではボデー補修と同様のプロセスで修復を行う。
まず、傷ついたリム周辺のアルミのささくれをサンダーで削り落とし、平滑にする。そこに、金属成分を含むため硬化後の強度が高い「アルミパテ」を充填し、本来のリムの湾曲(=アール)に合わせて精巧に研磨・成形する。その後、サフェーサーで下地を整え、調色したシルバー塗料をスプレーガンで塗装する。最後に、ブレーキダストの高熱や飛び石に耐えうる高硬度のクリヤーコートを吹き付けて焼き付けることで、新品同等の美観を復元する。
■ 「ダイヤモンドカット仕上げ」の特殊性とCNC旋盤加工
一方、近年急増しているのが、表面が虹色に輝き、レコード盤のような微細な切削ラインが入っている「ダイヤモンドカット仕上げ」のホイールである。このタイプは、アルミの地金を刃物で削り出した特殊な光沢であるため、パテを盛って上からシルバーの塗料を塗るだけの補修では、質感が全く変わってしまい修理箇所が明らかに浮いてしまう。
ダイヤモンドカットのガリ傷を完璧に直すには、塗装技術ではなく「精密機械加工」の領域となる。専門の修理工場では、ホイールからタイヤを外し、3Dレーザースキャナーでホイールの表面形状をミリ単位でデータ化する。そのプログラムを元に、コンピュータ制御された「CNC旋盤」という大型の切削機械にホイールをセットし、ダイヤモンドの刃先で表面をわずか数十分の1ミリだけ薄く削り直すのだ。
■ 下地処理と防錆クリアの重要性
旋盤での再切削が終わった後は、むき出しになったアルミの酸化を防ぐため、プライマーを塗布した上で、専用のパウダーコートやアクリル系クリヤーで全体を強固にコーティングする。
「たかがガリ傷」であっても、元の質感を完璧に復元するためには、パテ造形からコンピューター切削、そして特殊なクリア塗装に至るまで、極めて専門的な機材と材料工学の知見が稼働している。