JOURNAL 

シネマエンドレス「マーティ・シュプリーム 世界をつかめ」

  • #一般向け

2026/04/07

クソみたいな生活から這い上がる
最低でサイコーな男の熱い物語!

 1952年のニューヨーク。女たらしで嘘つきで自己中。だけど卓球の腕前だけはピカ一のマーティは、働く靴屋で店長への昇進を告げられるも乗り気ではない。マーティは卓球世界チャンピオンとして大成するという確固たる野望があったのだ。万年金欠のマーティは靴屋の金庫から航空券を買うために金を盗み、イギリスで開催される世界卓球選手権に出場する。卓越した技術と力強いプレイで勝利を重ねたマーティだが、決勝戦で思わぬ惨敗を喫する。失意の中、アメリカへと帰国したマーティを待っていたのはそれまでのツケだった。靴屋からは武装強盗の罪で訴えられ、不倫相手からは妊娠を告げられる。さらに卓球協会からは選手資格はく奪を言い渡されるなど踏んだり蹴ったり。だが、自身の野望のためにマーティはありとあらゆる手段を講じて人生一発逆転を目指すのだが......。

 クズ男を描き、アカデミー賞作品賞を含む9部門ノミネートの超話題作がいよいよ公開!

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サブカルおじさんの推しどころ

 筆者大好きA24作品。こんなにも清々しいまでに自分の欲求と目的に忠実で、不運なクズ男を観たことがあるだろうか。自身のルックスとトーク力、そして当時のアメリカでは玉遊び扱いだった卓球の腕前に自信をもつマーティ。そんな彼を支える人々の良心や信頼を踏み台にして高みを目指すその純粋なエゴは、同調圧力に屈して諦めの人生を歩み続ける人にはとても羨ましく、そして眩しく映ることだろう。そんなマーティを演じるのは現在の世界No.1若手俳優と称しても過言ではない、ティモシー・シャラメ。当コーナーで主演作品をほぼすべて紹介しているシャラメファンとしては、このレベルのイケメンが演じるクズは「正義」である。マーティの不運を笑うも良し、クズっぷりに憤慨するも良し、人よりも自分を優先するその生き方に惚れるも良し。観る人の環境によって感想が変わるだろう。筆者も「エゴだよ、それは!」と言われるほど自分に忠実な人生送りたかった......。

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監督・脚本:ジョシュ・サフディ/配給:ハピネットファントム・スタジオ/全国公開中



担当記者


青山 竜(あおやま りゅう)

東京編集課所属。映画・音楽・芸術あらゆる文化に中途半端に手を出し、ついたあだ名は「サブカルくそおじさん」。


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