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国交相、トラック運賃の適正原価制度について「段階的導入を検討」と表明

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2026/10/14

 井林辰憲国土交通大臣は10月13日、閣議後の記者会見においてトラック運賃の「適正原価制度」について段階的な導入を検討していることを明らかにした。
 井林国交相は会見にて、「制度の施行まで約2年、トラック事業者が本制度を前提とした事業許可の更新申請を開始するまでさらに約2年ある。この期間を有効に活用し、運賃交渉など本制度への対応を進めていただきたい。国交省も当該期間における制度の段階的な導入を検討している」と述べている。


適正原価制度の概要

 適正原価制度とは、国土交通大臣が実際の費用に適切な利潤を加えた「適正原価」を告示し、トラック運送事業者がその水準を下回る運賃・料金で業務を受委託することを禁止するもの。継続的な違反が認められたトラック事業者には、5年ごとの許可更新を認めないペナルティーが設けられ、運転手の待遇改善と物流の持続可能性確保が目的とされている。

 本制度の法的根拠は、2025年6月11日に公布されたいわゆる「トラック適正化二法」(貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律・令和7年法律第60号、および貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律・令和7年法律第61号)だ。いずれも議員立法による。このうち書面交付義務・白トラ規制・委託次数制限については2026年4月1日にすでに施行されており、許可更新制度の導入と適正原価を下回る運賃の制限については、トラック適正化二法公布から3年以内、すなわち2028年6月までの施行が予定されている。



 段階的導入の検討表明は、業界側からの働きかけを受けたもの。日本新聞協会・日本雑誌協会・日本出版取次協会など新聞・出版関係の業界7団体が10月8日、井林国交相に対し「猶予期間の設定」または「段階的導入」を要請していた。これに対し国交相は「法律の猶予期間の設定は難しい」と明言する一方で、国交省として段階的導入を検討する意向を示した。
 適正原価の設定に向けた有識者検討会はすでに2026年7月17日に第1回会合を開催している。今年中をめどに提言を取りまとめる予定だ。


参考資料:
国土交通省「2026年10月13日 井林大臣会見要旨」