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日整連、第59回「整備需要等の動向調査」の 集計結果を発表
2025/10/16
日本自動車整備振興会連合会(喜谷辰夫会長)はこのほど、第59回「整備需要等の動向調査」の集計結果を発表した。調査は今年7月時点のもので、全国の専業認証255、専業指定435、ディーラー指定357の計1,047工場から回答を得ている。
それによると2025年1 ~ 6月の総整備売上高DI*は23.4で、2半期連続の上昇となり過去最高を記録。前期(2024年7 ~ 12月、19.9) か ら3.5ポイント上昇した。業態別に見ると、専業認証が17.2ポイント上昇して5.5と過去最高を記録。専業認証がプラス圏に浮上したのは調査開始(1996年7月、4.1)以来で、29年ぶりとなる。専業指定は9.0ポイント上昇して20.7と、こちらも過去最高を記録した。一方、ディーラーは13.7ポイント低下して39.5となった(表1)。
表1 直近半年間の実績・今後半年間の業績予想
直近半年間の実績 | 今後半年間の業績予想 | ||||
---|---|---|---|---|---|
総整備売上高 | 総入庫台数 | 総整備売上高 | 総入庫台数 | ||
専業認証 | プラス成長(%) | 33.7 | 30.2 | 24.3 | 20.8 |
マイナス成長(%) | 28.2 | 26.3 | 30.2 | 31.4 | |
DI | 5.5 | 3.9 | -5.9 | -10.6 | |
専業指定 | プラス成長(%) | 43.7 | 34.0 | 34.0 | 27.6 |
マイナス成長(%) | 23.0 | 26.0 | 23.9 | 26.0 | |
DI | 20.7 | 8.0 | 10.1 | 1.6 | |
ディーラー | プラス成長(%) | 58.5 | 32.2 | 46.8 | 32.5 |
マイナス成長(%) | 19.0 | 42.3 | 25.8 | 40.1 | |
DI | 39.5 | -10.1 | 21.0 | -7.6 | |
合計 | プラス成長(%) | 46.3 | 32.5 | 36.0 | 27.6 |
マイナス成長(%) | 22.9 | 31.6 | 26.1 | 32.1 | |
DI | 23.4 | 0.9 | 9.9 | -4.5 |
同期の総入庫台数DIは0.9で、8年ぶりにプラス圏に浮上し、前回(-0.7)より1.6ポイント上昇した。業態別では、専業認証は21.8ポイント上昇して3.9と、過去2番目に高い水準となった。専業認証がプラス圏に浮上したのは調査開始(同、9.4)以来のこと。専業指定は6.6ポイント上昇して8.0と、過去3番目に高い水準。一方、ディーラーは19.1ポイント低下して-10.1となり、4半期ぶりにマイナス圏となった。
今後半年間(2025年7 ~ 12月)の予想整備売上高DIは9.9(前回調査時-1.0)、予想入庫台数DIは-4.5(同-10.1)で、ともに前回より改善。業界全体の現在の景況感DIは-30.0(同-32.1)と、6期連続で改善し過去最高を更新した。
整備士(労働力)の過不足感DI(表2)は、前回(-65.4)から0.8ポイント改善し-64.6。業態別に前回と比べると、専業指定は-64.7で前回から1.3ポイント増加、ディーラーは-79.6と前回から3.8ポイント増加しているが、専業認証は-43.5で前回から4.4ポイント低下した。ディーラーは、2021年7月から6期連続で低下していたが、その後は2期連続で上昇している。
表2 整備士(労働力)の過不足の状況
専業認証 | 過剰(%) | 0.0 |
---|---|---|
やや過剰(%) | 2.0 | |
やや不足(%) | 27.1 | |
不足(%) | 18.4 | |
DI | -43.5 | |
専業指定 | 過剰(%) | 0.2 |
やや過剰(%) | 2.5 | |
やや不足(%) | 35.2 | |
不足(%) | 32.2 | |
DI | -64.7 | |
ディーラー | 過剰(%) | 0.3 |
やや過剰(%) | 1.4 | |
やや不足(%) | 37.0 | |
不足(%) | 44.3 | |
DI | -79.6 | |
合計 | 過剰(%) | 0.2 |
やや過剰(%) | 2.0 | |
やや不足(%) | 33.8 | |
不足(%) | 33.0 | |
DI | -64.6 |
2025年1 ~ 6月に整備士の求人募集をした事業場は全体の61.0%で、前回調査時よりも0.9ポイント上昇した。業態別では専業認証が21.5%(前回17.9%)、専業指定が61.4%(同59.3%)、ディーラーが88.8%(同91.6%)となっており、ディーラー以外で上昇した。その募集経路(表3)では、いずれの業態においても「ハローワークに求人申し込み」(46.4%)がトップを占めた。さらに「自社Webサイトに掲載」(27.4%、前回27.0%)、「民間求人サービスに掲載」(25.0%、同26.4%)の順となっている。
表3 整備士の求人募集の実績(複数回答)
専業認証 | ハローワークに求人申し込み(%) | 16.1 |
---|---|---|
民間求人サービスに掲載(%) | 3.5 | |
自社Webサイトに掲載(%) | 2.7 | |
何もしていない(%) | 76.1 | |
その他(%) | 3.1 | |
無記入(%) | 2.4 | |
専業指定 | ハローワークに求人申し込み(%) | 51.7 |
民間求人サービスに掲載(%) | 20.2 | |
自社Webサイトに掲載(%) | 17.0 | |
何もしていない(%) | 37.0 | |
その他(%) | 4.4 | |
無記入(%) | 1.6 | |
ディーラー | ハローワークに求人申し込み(%) | 61.6 |
民間求人サービスに掲載(%) | 46.2 | |
自社Webサイトに掲載(%) | 57.7 | |
何もしていない(%) | 8.4 | |
その他(%) | 11.8 | |
無記入(%) | 2.8 | |
合計 | ハローワークに求人申し込み(%) | 46.4 |
民間求人サービスに掲載(%) | 25.0 | |
自社Webサイトに掲載(%) | 27.4 | |
何もしていない(%) | 36.8 | |
その他(%) | 6.6 | |
無記入(%) | 2.2 |
*DI=プラス成長(景況感DIでは「かなり良い」+「やや良い」、過不足DIでは「過剰」+「やや過剰」)と回答した事業者の割合-マイナス成長(景況感DIでは「かなり悪い」+「やや悪い」、過不足DIでは「不足」+「やや不」)と回答した事業者の割合