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日本ペイントHD、アクゾノーベルの東南アジア・オセアニア建築用塗料事業を取得
取得価額は約2,160億円 東南アジアにおける建築用塗料事業の基盤を拡大
2026/10/07
日本ペイントホールディングスは2026年10月5日、連結子会社を通じてアクゾノーベル社(Akzo Nobel N.V.)のベトナム、マレーシア、シンガポール、インドネシア、タイ、豪州、パプアニューギニアにおける建築用塗料事業および子会社株式の取得ならびに事業譲受けに関する契約を2026年10月3日に締結したと発表した。
本取引では、連結子会社のNippon Paint Singapore Company Pte. Ltd.とNippon Paint (Malaysia) Sdn Bhdがベトナム、マレーシア、シンガポールの建築用塗料子会社株式を取得して子会社化する。また、Nippon Paint (H.K.) Company Limitedがインドネシアにおける合弁会社株式を100%取得し、Nippon Paint Decorative Coatings (Thailand) Co LtdとDuluxGroup Limitedがタイ、豪州、パプアニューギニアの建築用塗料事業を譲り受ける形式となっている。
株式取得および事業譲受けの理由と戦略
日本ペイントホールディングスは「株主価値最大化(MSV)」の実現に向け、経営モデル「アセット・アセンブラー」のもとで既存事業によるオーガニック成長と、M&Aによるインオーガニック成長の両輪を目指している。東南アジア地域においてはNIPSEAグループを通じて地域密着型の事業運営を展開し、販売網やブランド認知、供給体制を構築してきた。
日本ペイントは、今回対象となるアクゾノーベル社の事業について、確立された販売代理店網や製造・供給体制を備えており、キャッシュ創出力と成長余地を有しているとしており、事業譲受けを通じてグループ内の調達、製造、物流、営業の各機能の協働とそれによりオペレーションの効率化とシナジー創出を見込んでいる。
今回の買収は「アセット取得型」ではなく「ボルトオン型」のM&Aと位置付けられている。既存事業との緊密な連携により、「Dulux」「Maxilite」「Aquatech」といった著名ブランドが新たに加わることで、東南アジアにおける製品ポートフォリオの拡充と顧客ニーズへの対応力強化を図る方針だ。
対象事業の業績と財務構造
買収対象事業の最近の連結経営成績は以下の通りだ。
・2024年12月期:売上収益2億9,900万米ドル、EBITDA 6,900万米ドル、EBITDAマージン23%。
・2025年12月期:売上収益2億9,100万米ドル、EBITDA 6,500万米ドル、EBITDAマージン22%。
・2026年業績予想:売上収益約3億3,000万米ドル超、EBITDAマージン約26%。
一連の取引における取得価額総額は13億5,000万米ドル(約2,160億円、1米ドル=160円換算)である。買収資金は金融機関からの借入金および手元資金などの負債調達で全額を充当し、新株発行による資金調達は予定されていない。買収初年度からEPSへのプラス貢献が見込まれ、3年目までにROICがWACCを上回る計画だ。
相手先概要と取引スケジュール
契約締結日は2026年10月3日であり、最終クロージングは、各国の規制当局による承認取得やカーブアウト手続きを経て2027年半ばを見込む。ただし、インドネシアにおける株式取得は他地域の取引とは独立しており、2026年末に先行してクロージングする見通しだ。
なお、アクゾノーベル側は本売却をアジアにおける装飾塗料事業ポートフォリオ見直しの完了と位置付けており、今後は差別化可能な分野への集中およびアクサルタとの合併推進に注力する姿勢を示している。
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